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育休復帰前の面談で見えた自分の気持ち。ママとキャリアの選択は簡単じゃない。

「どうする?営業として復帰できそうか?
営業本部長含めて一度面談しようか?」

チームの上司に促されるまま
育休復帰前の面談をすることになった。

私はお医者さん相手に営業の仕事をしている。
週の半分以上は朝6時前に家を出る。
週に2回は20時ごろの帰宅。
月に数回、夜の講演会で22時を回る。

長男の時に一度
育休復帰は経験している。
案外なんとかなった。

それでも今回面談をお願いしたのは
「今回はもう、無理かもしれない」
と思ったからだ。

初めての育休復帰の時は
仕事に戻れることが嬉しかった。

この単調な日常から
あのピリッとした戦いの舞台に戻れる。
子どもも夫が送り迎えしてくれる、
帰ってきたらサクッとお風呂に入れて
ご飯を食べさせて
寝かしつけする。

働きながら子育てって
忙しいけど案外いける。

そう思っていた。

おや?

と思い始めたのは
長男が1歳半を過ぎたあたりからだ。

子どもにも
意志が芽生え始める。

今はまだ遊びたい(お風呂に入らない)
ママとお風呂に入りたい(ご飯作れない)
オムツは履きたくない(着替えが進まない)
ご飯は自分で食べたい(時間がかかる)
絵本を読んでほしい(なかなか寝ない)

こんな様子で、
赤ちゃんの時は
私のリズムで進められたことが
今は〝誘導〟しながら進めないといけない。

一度この月齢の子どもを育てたことのある親なら
誰もがわかるだろうが
強制的に進めたら、
誘導するより2倍以上は時間がかかる。

それに次男がいる。
まだ赤ちゃんの彼は
大人のペースで進められるが
2歳児と一緒に進めるとなると
話は別だ。

面談に備えて
私は自分の条件を整理した。
伝えたのは以下の内容。

・7時に家を出て19時半までには帰宅したい。
・夜中までの仕事は月に1回くらいなら大丈夫だけど週1回は無理。
・今は全くキャリアを考えられないが、数年後の自分はわからない。

でもこれ、本当は

・8時に出て18時半までには帰宅したい。
・夜遅い仕事は一切したくない。
・もう出世とかしなくていいから、ぬるく働きたい。

これが本音。
でも、それが言えなかった。

ママになり働く気が無くなったと思われたくない
これだから子持ちはと思われたくない
どこかでまだキャリアに未練がある
周りにもママになったから本社に移動を優遇されたと思われたくない

いろんな想いが交差して
そして受け取る側の印象を気にし過ぎて
すぐにでも本社に行きたいとは、
どうしても言えなかった。

本部長はこう言った。

よかった、あなたも普通の人間だったのね。
今、この瞬間もキャリア全開の思考だったらどうしようかと思ったわ。でも、
数年後はわからないって言ってくれてよかった。
営業として、数字は小さくてもできることはある。
今は、いい意味で少し割り切って考えてみて。
然るべきタイミングで本社に来てもらう。
今、移ったらあなたの実力だと思われない。
それはあなたのキャリアにとっていつか足枷になるわ。


誰になんと思われても
私は家族のために時間を作って
ゆるくママとして働きたいんだ!

そんな想いで会議に臨んだのに

言えなかった。


そんな時、このnoteに出会った。

あぁまさしく私はこの方の最初の方の段階かなぁと。

そして、いつかこの方のように
やっぱりキャリアを考えたくなるかもしれない。

そう思ったら、今回のこの中途半端な面談も
意味があったかもしれない。

母になりきれず
会社員としての可能性を残そうとすることも
人間らしくていいじゃない

そう思えた気がした。


夫に報告したら、
いつものゆるさで

「まぁ、まずはやってみたらいいんじゃない?」

と微笑んだ。

そう、この人はいつも私が思っていることを
言葉にしてくれる。

「まずはやってみよう。」

私は今、そう思っている。


〝やってみたら?〟

は夫にとっても大変なことだ。


5時に家を出るなら
二人の子供の起床から保育園の送りまで一人でこなさなくてはいけない

22時に帰ってくるなら
二人の子供を迎えに行って寝かしつけまで一人でしなくてはいけない

だから「絶対朝は居られるように交渉して」
と言われても
「夜の仕事は無理だからね」と言われても
仕方ない。

それでも彼はそう言わない。

私がそうしたいと思っていることも
それを交渉しようとしてできなかったことも
わかっているからだ。

「ありがとう、まずはやってみるね。
それで、私かあなたか、子どもたちが苦しいなら
その時はまたちゃんと交渉する。」

そう言うと

「はいは〜い、がんばろ〜」

また彼はゆるくそう答えた。

わが家のカタチ。

ちょっと珍しいけど、
そんなわが家の夫婦のカタチが好きだ。

復帰に向けて
たくさん考えたり悩んだりする時期。

一人でも多くのママが
誰かと悩みを共有できますように。

その復帰の悩みは
本来家族の課題だし
夫婦の課題のはずだから。

一緒に乗り越えられますように。

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