和同開珎(わどうかいちん)より古い富本銭(ふほんせん)全1回


今日はね、和同開珎(わどうかいちん)より古いお金が見つかったってお話をするよ。
708年、和同開珎は日本で最初に作られたお金だと言われて来たよ。それがね、もっともっと古いお金があちこちの遺跡の中から見つかったんだ。1999年1月に奈良県の明日香村(あすかむら)の飛鳥池(あすかいけ)工房遺跡から富本銭(ふほんせん)というお金が見つかったんだって。最初は33枚見つかった。けれど、その後からこの富本銭があちこちで見つかりだして、ななんと、今では9000枚ものお金が見つかっているんだって。ビックリだよね。そんな訳で今では日本で一番古いお金は和同開珎じゃなくて富本銭とされているんだ。日本でもっとも古い書物の日本書紀にはね、683年に天武天皇(てんむてんのう)が銅銭を作らせた、と書いてあるんだって。今まではそれが本当かどうかが分からなかったんだけれど、この富本銭の発見で本当だってことが分かったんだね。

ところがね、これよりもっとビックリなことが発見されたんだよ。富本銭や和同開珎は銅で出来ていたんだけれど、銀で作られたお金も見つかったんだ。しかもしかも、富本銭の時期よりも前だというんだよ。16ケ所の遺跡から120枚もの銀のお金が見つかった。それは無文銀銭(むもんぎんせん)と呼ばれているんだって。3センチで2ミリの厚さで真ん中に小さな穴が開いている。模様は何もないから無文銀銭というんだって。形はいびつなものもあったらしいんだけれど、どれも10グラムづつだったんだって。すごいね。でも銀はとても高いものだったから、きっと身分の高い人たちだけが持っていたんだろうって言われているんだよ。

いろんな歴史を研究している先生たちのおかげで、昔のいろんなことが発見されていくんだね。だから歴史は面白いよ。

ところで、この富本銭のことは早稲田大学や慶応大学の入試問題にも出されているんだってよ。結構大切な話なのかもしれないね。

さぁ、お休み。ポン!

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