YOKE小学生グローバル学習プログラム「たずねよう!横浜国際協力センター」YOKEよこはま子どもSDGs17プラス1
SDGsの達成目標で「自分ができること」を探してみよう!
横浜市は、2018年6月に「SDGs未来都市」の選定をうけ、「環境」「経済」「社会」における課題解決や取組を推進しています。私たち公益財団法人 横浜市国際交流協会(以下、YOKE)も、横浜市と横浜市国際協力センターに入居する国際機関と連携しながら「YOKEよこはま子どもSDGs17プラス1」というプログラムを2020年度から開始しました。「YOKEよこはま子どもSDGs17プラス1」はSDGsで掲げる17の目標に「国際平和のために横浜の子どもができること」をプラスした横浜市ならではのプログラムです。「国際平和のために横浜の子どもができること」は、横浜市が推進する「『国際交流』『国際協力』『多文化共生』を通じた国際平和への横浜市の貢献」について知ってもらう機会となっています。
YOKEでは、「YOKEよこはま子どもSDGs17プラス1」の出前講座を市内の公立小学校で行っています(申込み制)。その一例として、2020年10月26日に行われた横浜市立上白根小学校(4年生)の様子と共にプログラムの内容をご紹介します。
「子どもたちの目線」を大切にしたプログラムづくり
SDGsは、17のゴール・169のターゲットから構成されています。17のゴールをそのまま見たときに小学生が自分のこととして結びつけるのは難しいかもしれません。
「YOKEよこはま子どもSDGs17プラス1」では、まずSDGsの17のゴールを「子どもの側(視点・立場・発達段階)」で理解できるように、ゴールの内容を子どもたちにもわかるように「ヒントの言葉」として書き換えをしました。書き換えには「子どもたちがゴールの内容を知り自分のこととして身近に感じ、できることを考え、行動に結びつけてほしい」という企画者の願いが込められています。
アニメ学習ビデオで楽しく学ぼう!
「YOKEよこはま子どもSDGs17プラス1」を楽しくわかりやすく学んでもらえる工夫として、アニメ学習ビデオを採用しました。アニメ学習ビデオは大学生の石塚さんと髙浪さんが中心となり、約半年をかけて制作しました。初めて聞く言葉、初めて見ることも子どもたちに受け入れてもらいやすくするため、笑いの要素や覚えやすいキーワードをストーリ―の中に盛り込み、時には自らダンスを披露するなど楽しく学習できるビデオとなりました。どのような見せ方をすると小学生のみなさんが興味を持ってもらえるかでの工夫では、大学生のみなさんの力が大いに発揮されています。アニメに登場するキャラクターも前年のYOKE実習生が考案したものです。また、アニメ学習ビデオ制作にあたり、横浜市国際局や国際協力センター各国際機関から多くの情報提供と協力がありました。このように「YOKEよこはま子どもSDGs17プラス1」は多くの人の協力により作ることができたプログラムであることがお分かりいただけるかと思います。
制作者の紹介
映像クリエーター 石塚 瑛介
子どもたちに面白く、それでもしっかり学べるものを創り上げるというのが最大の難関かつ、最も追求すべき着地点でした。それを実現するため自分の持っている知識、経験、技術すべてを総動員して全力で制作しました。子どもたちが真剣にビデオを見る姿に、YOKEの方から受けていたビデオへの高い評価を「このことか」と実感しました。子どもたちの学びのお役に立てて本当によかったです。
脚本助言人兼ダンス振り付け担当 髙浪 凛
こんにちは。この度のビデオ作成に関わりました、髙浪です。私達は、SDGsという一見難しい目標を、小学生にいかに分かりやすく伝えていくかという点に特に焦点を当て、映像の製作に励みました。私達の映像をきっかけに、プログラムへ参加した児童に、少しでも今日の地球の課題についてより身近に感じてもらえれば幸いです。
ゲームと歌でSDGsプラス1に親しもう!
「YOKEよこはま子どもSDGs17プラス1」に更に親しんでもらえるよう、ゲームと歌を用意しました。ゲームはサイコロと「SDGs17プラス1」のゴールが印刷されたシートを使います。サイコロを振って出た数とSDGsの17のゴールの中で同じ番号を探します。見つかったら目標を読み上げてチェックしていきます。サイコロを振ってなるべく多くのゴールにチェックを入れていくというゲームです。
子どもたちにもわかりやすく書き換えられた「SDGs17プラス1」のゴールは、実は「横浜市歌」のメロディーに合わせて歌うことができるように工夫もされています。ビデオに出てくる歌と伴奏は、昨年度の実習生によるものです。
横浜市歌を歌うときに「よこはま子どもSDGs17プラス1」のことを思い出してもらえたら嬉しいです。
オリジナルガイドブックでSDGsをわかりやすく
子どもたちが「子どもSDGs」で行動するための具体的なヒントとなる「ガイドブック」も作成して、参加校に提供しています。
これはYOKEの実習生が原案を作ったものです。
上白根小学校の先生から
今回の講座で、SDGsがとても身近であることに大人も気づかされました。子どもたちは、学習や生活の中で「これって、○番とつながっているかな」と関連づけています。
今までと同じ学習をしていますが、SDGsを知ることで世界が広がったように思えます。
上白根小学校 石井 壯頼 先生
YOKE小学生グローバル学習プログラム参加校
10月13日(火)つづきの丘小学校(都筑区)、10月26日(月)上白根小学校(旭区)、 10月29日(木)梅林小学校(磯子区)
11月6日(金)別所小学校(南区)、11月9日(月)白幡小学校(神奈川区) 、11月16日(月)みたけ台小学校(青葉区)、 11月20日(金)山田小学校(都筑区)
(2020年11月30日現在)
YOKE小学生グローバル学習プログラム 責任者より
「SDGs」は大人にですら十分に周知されているとは言えません。身近な「材」を使う「子どもの学び」との間にはもっと「ディスタンス」があります。当プログラムはそれを縮めることを目的としたものです。横浜市でいち早く当講座に申し込まれたのが上白根小学校でした。それだけに「子どもSDGs」コンセプトを吸収しようとする子どもたちの姿は感動的でした。振り返ってみて、少し悔しいことに講座で「乗せられ」ていたのは私の方だったことです。
学年で取り組んでいる「地域防災」。今後「子どもSDGsの視点」でどう学習が展開していくか楽しみにしています。 「上白根っ子」たちにまた会いに行きたくなってしまいました。
そして、これからこのプログラムを通して多くの小学生のみなさんにお会いできることを楽しみにしています。
(公財)横浜市国際交流協会 グローバル人材育成支援課課長 今辻 千佳也
Information
YOKE小学生グローバル学習プログラム「たずねよう!横浜国際協力センター」(一部横浜市受託事業・国際局からたくさんの支援を受けてプログラム作りを進めています。)
YOKEでは、横浜市立小学校の児童を対象に 「SDGsの基礎を楽しく学ぶ」「SDGs取組目標への具体的行動の啓発」「自分の住む横浜市を誇りに思う機会の提供」「子どもには難しい学びの領域へ
のやさしいアプローチ」を軸とした学習プログラムを用意しています。
学習プログラムに関するお問合せ
グローバル人材育成支援課「YOKE小学生グローバル学習プログラム」担当
電話 045-222-1174(平日9:00~17:15/土日祝 休館)
E-mail chikyu@yoke.or.jp