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横浜市域における地域日本語教育の総合的な体制づくりを進める拠点

よこはま日本語学習支援センターの取組み
横浜x日本語x多文化共生

1.よこはま日本語学習支援センターとは

横浜市の外国人人口は11万人を超え(2024年1月末現在)、さらなる外国人の受入拡大が見込まれています。そこで、横浜市域における地域日本語教育の総合的な体制づくりを進めるための拠点として、2020年8月「よこはま日本語学習支援センター」を横浜市国際交流協会(YOKE)内に開設しました。地域日本語教育コーディネーターをYOKEに配置し、関係機関・団体との連携を図りながら、横浜の地域特性を踏まえた日本語学習支援を通じ、多文化共生のまちづくりを進めています。(横浜市委託事業)

2.地域日本語教育の推進・連携のための取組み

関係機関・団体などとのつながりを大切にしながら、地域日本語教室への支援や地域日本語教育推進モデル地域(2023年度は磯子区・瀬谷区)での取組みを行っています。*2023年度 取組より一部抜粋
相談対応
「日本語の勉強がしたい」
「地域で新しい教室を立ち上げたい」…
日本語に関する相談窓口を設け、地域のみなさんの課題解決に向けて伴走しています。

・地域日本語教室等への個別訪問事業
まちのにほんご伴走隊 

・日本語学習・支援に関する相談窓口
YOKEにほんご相談室

広報・情報提供
ホームページを情報発信の中心と位置づけ、日本語に関する情報を発信しています。
また、地域日本語教室等へのアンケートを定期的に行うなど、ニーズを把握、タイムリーな情報を発信できるよう工夫しています。

・日本語に関するさまざまな情報を発信
よこはま日本語学習支援センターHP

・インタビューや取組み紹介なども
情報冊子「にほんごコミュニケーション」

・横浜市内にある地域日本語教室を紹介
日本語・学習支援 教室データベース(横浜)

取組みの共有 ネットワークづくり
研修会や連絡会などを通して、関係団体のネットワークづくりを進めています。
また、地域での取組みや課題を共有し、ニーズに応じた日本語教育プログラムを検討しています。

・コミュニケーションをテーマに、発表や意見交換
まちの日本語プラットフォーム

・地域日本語教育推進モデル地域
各区での連絡会、日本語ボランティア講座等

くわしくは、よこはま日本語学習支援センターホームページをご覧ください。

3.支援者研修、日本語教室の開催など

外国人も含めた日本語学習支援者の育成、企業や地域と連携した日本語教室の開催など、
子どもから大人まで切れ目のない地域日本語教育(学習支援)の実現を目指し、さまざまなプログラムを実施しました。
2023年度に実施したプログラムのうち、3つをピックアップし紹介します。

事業紹介1 日本語ボランティア入門講座

日本語ボランティアとして活動する際の心構えや基礎知識などを学ぶ講座です。
どなたでも/外国の方向けの2つの講座を開催し、すでに活動しているボランティアと交流する機会も設けました。

<一般向け講座担当者コメント>
地域に暮らす外国の方と互いに知り合い、学び合う日本語ボランティア活動の実践を具体的に考え、活動案をつくり、講座の中で実践を試みました。


<外国の方向け講座担当者コメント>
学習経験者ならではの「強み」を見つけながら、支援の仕方を考えました。講座修了後も実践経験の場をつくり、活動の次のステップに進めるようサポートしました。


事業紹介2 初期日本語教室 はじめての横浜~日本語で話そう~

日本語をはじめて勉強する人、横浜に来たばかりの人を対象とした日本語教室です。
「日本語学習」「生活情報」「交流」の3つの要素を盛り込み、日常生活に役立つ教室としました。

<担当者コメント>
旬な横浜情報を入れながら楽しく学んだことで、地域への理解が深まり、学習者どうしの交流も生まれました。みなさんが笑顔で参加することを大切にしました。

<受講者コメント>
とてもいい日本語の授業でした。
横浜や日本に関するたくさんの情報を得ることができました。
このようなクラスが続くことを願っています。


<事業紹介3 親子日本語教室「おやこで にほんご ヨガ atスマイル・ポート」
共催:西区地域子育て支援拠点 スマイル・ポート

親子でヨガを楽しみながら、日本での子育てに関する日本語の習得や情報提供を行う講座です。
外国の方に地域子育て支援拠点を知ってもらうきっかけにもなりました。

<担当者コメント>
外国人親子が楽しめる内容を講師と共に考え、交流を深めながら、とても温かい雰囲気の講座にできました。
引き続き地域の方々と連携していきたいです。

<講師コメント>
今後も講座などを通してつながりをつくり、地域のみなさんの「子育ての第一歩」を支える場所として、サポートの輪を広げていきたいです。


私たちは、地域で暮らす外国人が日本語でのコミュニケーションを通して相互理解を図り、社会の一員として地域で活躍していくことを目指しています。これを実現するため、今後も地域の関係機関などと連携して各地域の特徴や日本語を母語としない人の学習ニーズを把握し、「学習者に寄り添う学習支援の場」を地域に広げていきたいと考えています。


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