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ヤニス~無一文からNBAの頂点へ~ 読んでみた

もともとは年末年始の時間に余裕のあるときに読もうと思っていたんですが我慢できず読み切ってしまいました。584ページあってかなり厚みはある本ですが章立てになっており、読みやすくて思ったより早く読了できました。

ナイジェリア系移民で貧しい生活を送った幼少期(道端で物売りをしていた!)からどのように見いだされ、バスケットの世界最高峰であるNBAの頂点に辿り着くまでの過程がヤニスに関わった周囲の人の視点から描かれます。
意外だったのはNBAの選手ってエゴの強い奔放なパーソナリティの選手が多いイメージだったのですが、ヤニスはとにかく素朴で謙虚な選手だということです。ずっとエリート街道を歩んできた選手たちとは異なるということでしょう。
また、ギリシャ国内での厳しい人種差別についても描かれる場面もあり、心が痛みました。(ゴールデン・ドーンというネオナチ政党が出てきます) また市民権を持っておらず、ギリシャのパスポート発行に困難が生じます。周囲の尽力がなければこの選手が発見されることはあったのでしょうか。
また、話は逸れますがギリシャの名選手、ソフォクリス・ショルツァニティス(読みづらい!)も登場し懐かしくなりました。2006年に日本で行われたバスケ世界選手権で来日しています。

第7章 希望 では、ヤニスが加入するミルウォーキーバックスの歴史が描かれます。かつて所属していた世界最高の選手アブドゥル=ジャバーとヤニスはこの本では対照的に書かれます。ジャバーはミルウォーキーという街に馴染めず、1975年に退団し、その後は厳しい時代が続いてしまいます。(弱いチームを応援し続けることの辛さを知っているのでこのあたりは読んでいて他人事のように思えませんでした笑)  

「ヤニス~無一文からNBAの頂点へ~」はヤニスやNBAの選手について興味のある方はもちろん、ギリシャやアメリカの周辺事情なども併せて様々なことを同時に知ることができるのでおすすめします。
最後にヤニスの規格外のダンク集をどうぞ!


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