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昭和20年代半ばの鉄道地図

ジュンク堂書店福岡店恒例の「古本まつり」で思わぬ掘り出し物を見つけた。
観光交通研究会(当時)が発行した「最新 鉄道地図」である。

表紙

買う前に中身をみて昭和20年代半ばだと断定。自宅で改めて見直してみたが、だいたい昭和26年頃だとわかった。すなわち約70年近く前のものということになる。
発行当時の定価は50円。昭和30年代に週刊誌が30円くらいだったといわれているからそれよりも高い。釣り合うかどうかは別だけど。

九州島内

九州島内だけでも興味深かった。
筑豊地区を中心に昭和62年の国鉄民営化前後に廃線になったり三セク化した路線も当然多いのだが…。

この鉄道地図の上では、長崎本線の市布経由のいわゆる新線がまだ開業していなかったり、神埼駅が肥前神崎駅と名乗っていた頃だったり。(昭和31年頃に神埼駅に駅名が戻される。…これが発行された年代を知る手がかりになった)

篠栗線は全線繋がっていない。(当時はまだ篠栗駅止まり)

日田彦山線もまだ全線繋がっていない。(当時は東小倉駅を起点として彦山駅までの添田線(初代)と、夜明駅〜大行司駅の彦山線だった)。

日南線も実はまだ全線開業していない。(木花駅と青島駅が描かれているが当時は宮崎交通の鉄道路線だった)

等々

当時の「北九州」は今の北九州市とは関係はない。

先述のとおり、国鉄民営化前後に廃線になったり三セク化した路線も当然多い。九州に限らずだが、いまでも時刻表に載っているのと比べてみるのもいいかもしれない。特に北海道ではいまでも廃線や廃駅も相次いでいるし、ただでさえ衝撃を受けることになる。

そうそう、新幹線もまだないですし、それだけでも不思議です。