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【単語学習】単語の覚え方がガラッと変わる話


この記事を読むと、
・学習効率の高い単語学習が何かを考えるきっかけになる
・単語の覚え方が変わる

みなさんこんにちは。また少し寒くなりましたね。

そんな今日は単語の覚え方の話です。英単語を多く覚えたい、実践で使えるようになりたいと思っている方にとっても有益な投稿だと思います。

プロフィールには書いていますが、僕は英語教員です。普段から、学生が少しでも実用的な英語が身につくよう、日々色々考えては実践しています。

今日はそんな試行錯誤の中で生まれた、けいしー流「実用的単語テスト」をもとに、効果的な単語の覚え方を紹介したいと思います。

時間がない人は「本記事の目玉」まで飛ばしてください。

単語テストの意義

まず単語を覚える際に学校でも行う、単語テストの意義から振り返ってみます。

単語テストの目的は大きく分けて二つありますね。

・英語力定着
・学習進捗状況の評価


これらを目的として単語テストは使用されています。

テストを受ける側視点からすると、おそらく良い点をとって少しでも良い成績を修めることがモチベーションであると感じます。

ここで質問です。みなさんは、今までにどのような単語テストを受けたことがありますか?

Q. 次の単語の意味を答えなさい。
Q. 次の日本語の意味に対応する単語を、以下のボックスから選んで記号をかき入れなさい。
Q. 次の英文の空欄に当てはまる単語を書きなさい。

おそらくこれらの問題が一般的だと思います。僕も学生時代はこの手の単語テストを何回も受けました。

ただ、この単語テスト、本当に意味があるんでしょうか?

単語テスト=学習効果が低い?

上記の例のような単語テストですが、採点の観点から考えると⚪︎✖️でパパッと解答の正誤がわかるので、「学習進捗状況を評価」をしやすいフォーマットではあると思います。

しかし、これらは決して「単語を覚えやすい」フォーマットでは無いと思います。

その理由は単純です。上記のような単語テストは「学習者が実際に単語を使うことをまったく想定していない内容」だからです。

例えば学校で受ける単語テストなら、学生は単語テストの前日、または直前に意味や綴りを単語帳などで確認するだけですし、問題として解くためにみる文章も実際に使用するような英文ではなく、とにかく英語の再現性がとても低いのです。

学校の単語テストを受けるだけでは、単語学習の効果は低いと考えられます。

ではどのような単語テストが本当に学習効率が高いのでしょうか。

けいしー流実用的単語テスト

では、僕が実際に英語教員として実施している単語テストを共有します。

それは、以下のような設問で構成されています。

Q.以下の単語を教科書で使用された品詞として用いて、自分が実際に発言するようなオリジナルの英文をそれぞれ書きなさい。その英文の下には日本語訳を書きなさい。

これです。みなさんはこの設問に対してどう思いますか?

このテストの特徴は、

・学生は英単語だけではなく、文章を書く

・単語が事前にわかっていれば文章を暗記することもできる

といった点が挙げられます。
では、以下でこのタイプの単語テストに見られるメリットを見ていきましょう。

けいしー流実用的単語テストのメリット

まず、とにかく習う単語を実際の場面で使える可能性がぐんと上がります。

学生はこのテストを受けることで、習った英単語を自分が実際に使う文章として学習することができるので、学習内容の再現性は高いです。

もちろん、オリジナルの文章を書くので再現性が高いのは当たり前ですが、このテストで出てきた単語を実使用できる可能性が高い理由はそれだけではありません。

それはこのテストの採点方式に秘訣があります。

このテストの採点対象となるのは以下の二点です。ここで減点するかどうか判断します。

1. 正しい品詞で使用されているか
2. 日本語の意味は正しいか

たったこれだけです。その他の冠詞の有無や時制の間違いは基本的には減点しません。

ポイントは、「文中で正しい品詞として使用できているかどうか」が評価される点です。

新しい単語を教えるとき、例えば、文科省の検定教科書の単語リストを使用する教員が多いと思いますが、いつも僕はその教科書の本文横の単語リストへの不満があります

それは、「単語の品詞がごちゃごちゃで、一貫性もなければ、その表示すらない場合が多い」

という点です。単語を実際に使用するためには、その単語の品詞を正しく理解していることが必須です。

単語の品詞を考えずに日本語の意味だけを照らし合わせて回答する単語テストで英語が身につかないのは当たり前なのです。

さらに、一見デメリットとして難易度の高さが懸念されますが、その場合は準備時間を長めに与えることで解決できます。

辞書の使用をアリにして、テストに出る単語を先に開示してしまえば、学生はテストで書く文章を準備できます。

このテストのポイントは、「意味を理解し自分の文章で正しい品詞として単語を使用すること」なので、前もってヒントを与えることにデメリットは特にありません。

むしろ、自分ならどうこの単語を使うか考える時間ができるので、どんどん自分のものとして記憶に残り、実際に使用できるようになります。

けいしー流単語の覚え方[本記事の目玉]

つまり、どのような覚え方をすれば単語をより実践的に学習できるかに関しては、

1. 品詞を理解する
2. 単語の意味を理解する
3. 正しい品詞として文中で使用する訓練をする(文を書く)

この三点を心がけてください。品詞を考えずに単語の意味を理解しようとしても、実際に使えるようには絶対になりません。

僕含め、僕の周りでTOEIC900点を超える英語使用者も、みんな品詞を理解することの大事さを理解しています。全員です。

例えば、

1. dead
2. die

この二つの単語、正確に文章で使用できますか?
個人的に、多くの人がこの二つの単語に共通するイメージを持ってはいると思います。

ただこの場合でも、品詞を知らないと、文中での単語の使用方法や日本語訳の仕方、または発話者の意図を読み違える可能性があります。

上記の単語ですが、それぞれ

1. dead= 形容詞
2. die= 動詞

ですよね。ということは、文章を組み立てる際に、

1. dead= 形容詞 → The ant is dead. ⭐︎be動詞が必要
          [そのアリは死んでいる] ※状態を表す

2. die= 動詞   → The ant dies. ⭐︎一般動詞として使う 
          [そのアリは死ぬ] ※動作を表す

これらの違いが生まれます。発話者の意図としては、1.は状態を表すために使用する文章で、2.は動作を表すために使用する文章です。

この判断は、品詞を理解しているからこそできます。漠然と意味を知っている程度では、やはり実際に文を組み立てる時に正しいのか分からなくなります

単語を覚えるコツは、品詞の理解なのです。

終わりに

今回はけいしー流の単語の覚え方を共有しましたが、いかがででしょうか。

今後も今回共有した記述式単語テストを実施して、いつかそうでないテストを使用したグループを混ぜて点数を比較し、単語帳の単語をただひたすら書いたりする他の方法と比べてみたいと思います。

もし同様のテストをやっている、やってみた等の意見があれば僕までお伝えいただけると幸いです。

今日も読んでいただいて感謝です。

ありがとうございました。

ではまた!!



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