見出し画像

カーボンフットプリント

 近年、SDGsをはじめに、環境問題に力が入れられています。その1つにフットプリントという考え方があります。フットプリントとは足跡という意味で、それぞれができる上がるまで、どのような経路を辿ってきたのかを環境への配慮という点からまとめたものです。その代表がカーボンフットプリントです。その商品が家に届くまで、どのくらいのCO2を使ったのを見える化する指標です。

カーボンフットプリントとは?
 カーボンフットプリントは、温室効果ガスの排出量をCO2(二酸化炭素)に換算した指標です。商品やサービスが原材料から廃棄、リサイクルされるまでにどれ程の温室効果ガスが排出されるのかを知ることができます。
 日本で表す際は製品にだけですが、世界では、個人や企業が環境にどれ程の負荷をかけているかを表す際に使用されます。
 日本は、2019年に行われた気候変動枠組条約第25回締約国会議にて、2030年に向けて26%削減を目標にしています。中国は60〜65%、EUは40%、アメリカは2025年までに26〜28%となっています。なお、目標に開きがあるのは、各国が1990〜2013年度の値に対して目標を定めているためです。

フットプリントには様々なものがある
 フットプリントとは、原料が採掘されて廃棄されるまでの間に、環境に対してどのくらい負荷をかけたのかを計算することです。フットプリントには様々な種類があり、以下の通りです。

・エコロジカルフットプリント
・カーボンフットプリント
・ウォーターフットプリント
・大気汚染物質フットプリント
・マテリアルフットプリント
・生物多様性フットプリント

 それぞれのフットプリントが環境に対してどれ程のダメージを与えたか知ることができます。例えば、水の消費量やPM2.5などの大気汚染などです。
フットプリントは世界各国に及ぼしてきた環境や社会問題の大きさを知ることができます。環境問題などの課題は一国だけでは解決できないため、他国が協力してフットプリントを小さくすることが必要です。日本においては、優れた技術や様々な公害に対処してきた経験があります。この経験をもとに、日本は今あるフットプリントを自ら小さくしていく必要があります。
 SDGsの根本にある持続可能な世の中にするためには、環境、社会、経済の抱える問題を集めて、世界共通目標を知ることが大切です。また、様々なフットプリントがある中でも、SDGsで最も関係していくるのがエコロジカル・フットプリントです。

エコロジカル・フットプリントとは?
 エコロジカル・フットプリントは、人間活動が地球環境に与える 影響を示す指標の一つとしてあります。
 魚を大量に捕獲する、便利な生活のために過剰な二酸化炭素(CO2)を排出するなど、地球環境に負荷がかかります。その際に、地球に対してどれ程の負担をかけているかを知ることができる面積の指標がエコロジカル・フットプリントなのです。この負荷に対してに必要な生態系サービスの需要量を地球の面積で表しますが、その単位をグローバルヘクタール(gha)と言います。世界のエコロジカル・フットプリントは年々増加しており、2013年時点で世界全体のエコロジカル・フットプリントは地球1.7個分となっています。国別では、開発途上国より先進国の方がエコロジカル・フットプリントは大きくなる傾向にあるため、先進国をはじめ大量生産・大量消費・大量廃棄を行い二酸化炭素を排出している国が地球環境に影響を与えていると言えます。
 日本の一人当たりのエコロジカルフット・プリントは約4.7グローバルヘクタールで、世界平均の約1.7倍です。また、日本のバイオキャパシティ(生産・吸収できる生態系サービスの供給量)の約7.7倍あり、エコロジカルフット・プリントのうち、海外からの輸入分はバイオキャパシティの約3.1倍もあります。日本の消費量は世界の38番目に大きく、まだまだ上位国はありますが、それでも世界の生物多様性や地球環境に大きな影響を与えていることは必然です。今の地球を後世に残すためにも、日本人は今の生活を見直す必要があります。

健康行動とフットプリント
 健康になるために人は多くの力を使います。しかし、人が健康になるために環境を破壊してもよいということにはなりません。人が健康になる上、環境にも優しいことが望ましいのです。そのため、我々は「健康行動で環境ををイノベーションする」をテーマに環境に優しい健康法を推奨しています。
 例えば、季節に応じた生活である養生は、地産地消を根底にしているので、環境に優しい健康法です。そして、漢方や鍼灸などの東洋医学もお薬と異なり石油成分を利用しているわけではないので、環境に優しい健康法です。

お灸で環境問題を解決する:YOMOGIプロジェクト
 特に鍼灸の灸、いわゆるお灸の原料のもよぎはもぐさから作られますが、もぐさは植物ですから生成過程ではCO2を吸収してくれる上、それを乾燥させてもぐさにして利用すれは、環境に優しい健康ツールとなるのです。
 さらに、そのお灸を地元で作り、それを健康に利用すれば地産地消になるため、環境への貢献度は絶大です。
 そのため、我々は京都府美山町で、お灸を栽培することで、地球も健康にもよいYOMOGIプロジェクトを実験的にに検証しています。具体的には、地域の使われていない畑でヨモギを栽培するともに、そのヨモギを植えたり、管理したり、収穫するという一連の行動をカロリー消費のための運動として行う。さらに、そのヨモギを地域の特産品としてお灸だけでなく様々商品に転化させる。そんな取り組みを始めています。
このように、単に健康になるだけでなく、地球環境、そして地域活性につながる健康法を我々は提供していきたいと考えています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?