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生活と二酸化炭素

本日は、生活の中に潜む二酸化炭素についてまとめてみたいと思います。
皆さんは生活でどのくらいCO2を排出していると思いますか?
 家庭から排出されるCO2の量は、年間2.4t/CO2eと言われています。標準的な家族が4人だとすると、1名につき0.6t/CO2eとなります。これはあくまでも標準的な排出量ですから、車に良く乗ったり、飛行機に乗る人は状況が大きく異なります。しかし、我々は火を燃やす行為のように、直接CO2の排出現場を目にすることはありません。しかし、実際0.6t/CO2eの二酸化炭素を排出しているのです。一体どこで二酸化炭素を排出しているのでしょうか?

カーボンフットプリントとは
 以前にも紹介しましたが、二酸化炭素の動きを考える際に重要なのは、カーボンフットプリントという考え方です。カーボンフットプリントは、直訳すると「炭素の足跡」。商品やサービスの原材料の調達から生産、流通を経て最後に廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算したものです。それでは、具体的なな日常生活の中で、どの程度CO2を排出しているんか考えてみましょう?

生活のイメージからCO2を考える
①メール
 今や生活の一部になったメール送信。ちなみにメール送信では以下のようなCO2が排出されると考えられています。

迷惑メール1通(内容を読まない):0.03g/CO2e
ショートメール1通(スマホ間):0.3g/CO2
ショートメール1通(パソコン間):17g/CO2e
ロングメール1通(読むのに5分程度パソコン間):26g/CO2e
1日の迷惑メール:8.3g/CO2
1日の有効メール:101.5g/CO2

 当然、メールそのものにはCO2排出はありませんが、それを動かすコンピューターの起動に電気を消費するため、その分CO2が排出されます。

②検索サイト
 グーグルなどの検索エンジンを利用した場合のCO2排出はどの程度で消化?検索に関する排出量は以下の通りです。

1検索:05g/CO2e
スマホ1分使用:1120g/CO2e
パソコン1分使用:1640g/CO2e

 検索サイトで1時間ネットサーフィンしているだけで、67,200/CO2eの排出があります*。レジ袋1枚のCO2排出は、10g/CO2eであるため、6,720枚のレジ袋に相当します。1日1枚ビニール袋を節約したとしても、18.5年かかる計算になるのです。そう考えると、普段の何気ない行動が、多くの環境負荷をかけているのです。
注:電気の発電方法によりパソコン1時間の排出CO2は変わります。今回の計算は一番CO2負荷の多い火力発電などの方法で電力を発電した場合です。

日常生活を見直すことが大切
 そう考えると、レジ袋を節約して環境に良いことをしていると自分で思っていても、まったくと言ってよいほど環境に優しくない生活をしているのです。そして、日常的に行う行動であれば行動であるほど、習慣的な行動であればあるほど、その1つの行動が環境に大きな負荷をかけているのです。そして、好きなことや健康にいいことなど、自分のために起こす行動は良いことであるというバイアスが入るため、やめることができない上、悪いことだとも感じていません。そう考えると、健康はまさにその類です。健康のためだからと言って、どんな行動でも許されるわけではないのです。
 そのため、今後は自分が行っている健康行動がどの程度の環境負荷をかけているのかを考えてみる必要があると思います。

自分はどの程度二酸化炭素を排出しているのか? 
 商品やサービスだけでなく、個人や企業の活動についてもカーボンフットプリントを出すことができます。イギリスのWWFは5分程度のアンケートに答えると、自分のカーボンフットプリントの量が分かるウェブサイトを公開しています。
リンク先(英語サイト)
https://footprint.wwf.org.uk/#/

まとめ
 
今回は自分の身の回りの行動がどの程度CO2を排出しているのか、日常的に良く行うメールやネット検索から考えてみました。カーボンフットプリントの算出方法は色々あるため今回はあくまでも参考としての数値です。ただ、少なからず自分の行動が、環境に負荷をかけていることを意識しないこといけないことは確かのようです。
 我々は皆さんが日常的に行っている健康行動がどの程度環境に負荷をかけているのかを、調べて報告していきたいと思います。

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