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健康コミュニティの形を考える

コミュニティとは何か?
 コミュニティを考える際に、「趣味をするために集まる」、「○○を達成するために集まる」など、何かをするために集まることが殆どです。しかし、何かをするとために集まったコミュニティは、何かをしなければいけないという価値観にとらわれてしまい、何かをしない人、また目的に合わない人を排除しようとしたり、居づらい環境にしてしまいます。そうなると、長く一緒にいることが難しくなり、限られたものだけが集まるコミュニティになってしまいます。いわゆる「doing」な状態です。
 健康に関するコミュニティにおいても同じだと思います。多くの健康コミュニティは「健康にために集まる」、「病気を治すために集まる」といった「well-doing」な集まりです。しかし、「well-doing」なコミュニティは、何かをしなければいけないコミュニティなので、意欲にある人人には居心地がいいのですが、居心地が悪い人はやめてしまうので、すべての人に開かれた状態で健康コミュニティを持続することはできません。しかし、健康で一番大切なのは、「健康にも興味がない人」、「途中でやる気がなくなる人」をどうコミュニティに巻き込むのかだと思います。

今の健康コミュニティで「well-being」は達成できるのか?
 現在の健康・医療においては、治療院や病院のようにセルフケアや治療を目的にした「well-doing」なコミュニティが多く、これらは必要なときに活用すればよく、治ればそれで終わりなので今のままでもいいのかもしれません。しかし、健康を維持したり、健康になるためを目的としたヨガやアロマ、スポーツジムのようなサロン系の「well-becoming」な集まり(コミュニティ)は、継続することに意味があるので、必要な時にだけ行えばよいという「do-ing」のようなものではありません。そのため、なりたいと思うようなイメージ像を全面に出し、「becoming」な気持ちを維持させなければいけない。それが、今存在している「well-being」なコンテンツです。しかし、「何かになる(becoming)」を目的にするのは「何かをする(doing)」と同じようにポジティブなパワーが必要なので、健康を維持し、健康を日常的なものにしようと思ったら、もう少しありのままでいられる日常生活に溶け込んだ「well-being」なコミュニティが必要なのです。

これからの時代に必要な健康コミュニティを考える
 ちなみに、「being」なコミュニティは何もしなく、「今そこにいる」だけで十分な状態です。その意味で、今の健康に関するコミュニティは、何かになったり、何かをするための集まりであるため、一部の人のためのコンテンツであり、国民には浸透しないような気がします。
 我々が考える養生は、特別なイベントではなく、日常生活の中にある普通の状態、言い方を変えればやる気があるから行うのではなく、生活していたら自然に健康になっていたというものが正解です。ですので、そこにいるだけで十分であり、「well-being」な状態とも言えます。ですので、これからの健康を考えるには、地域を巻き込み「住むだけで健康になる街」を作ることが大切なのです。たまたま地域に住み、その結果健康になれる。自分が健康になりたいとか、健康になるという意欲はいりません。そんな「well-being」なコミュニティを作ることが健康の第1歩です。そのための、我々はそこに住んでいる住民に対して健康情報を自然に受け取れるような仕組みとして、アプリで市町村や企業、治療院を結ぶGHCs(Good Health Communications)という仕組みを構築し、アプリの利用者に年齢や性別、体調分類に応じて必要な健康情報が入手できる仕組みを市民に無料で提供し、ただいるだけでよい未来の健康コミュニティをオンライン上に作っています。

京都府×養生https://www.yojyo1192.com/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BA%9C-%E9%A4%8A%E7%94%9F/

Good Health Communications:GHCs
https://good-health-comms.jp/

「being」が「becoming」、そして「doing」になるまで育てる
 「being」な状態を作ることができれば、健康コミュニティは進化していきます。まずそのままの状態でいる(being)ことの方が人間にとっては難しいので、いずれは「何かになりたい(well-becoming)」と思いを追って仲間を作り、、そしてその仲間と「何かをする(well-doing)」という健康行動に移ります。そのために、何もしない「being」な状態な人を作り、その人たちを育てていくことが必要なのです。
 その意味で、居場所がなければ、何かになりたいと考えて、一緒に行動を起こすことはできません。そう考えると、人間として生きている以上「健康である」という「being」な状態はみんなに与えられたものであることから、その状態をコミュニティとして大切に育て、その「being」な状態から「○○になりたい」という「becoming」になったり、「○○をする」「doing」な状態を加速させる仕掛けを作ることがこれからの健康コミュニティには必要なのです。
 しかし、この未来の健康コミュニティは正しくても、個人の力だけで「being」な状態を作り出すことは難しいのが現状です。アプリの開発にもお金がかかるし、市町村や企業との連携にも信頼が必要です。未来の健康コミュニティを実現するために日々もがき苦しんでいるのが正直なところです。夢の実現にはまだまだ時間がかかりますが、一歩ずつ確実に前に進めればと思う次第です。

未来の健康コミュニティづくりのお問い合わせ
YOJYOnet(株)
https://yojyonet.co.jp/

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