ネズミに学ぶ長寿術

人間は誰しも健康で長生きしたいと考える。そのため、新たな医療やクスリが開発されている。
 

 新刊「生物はなぜ死ぬのか」(講談社新書)を読んでいたら、意外なことが書かれていた。ネズミに長寿の秘訣を学べるという。

ハツカネズミと同じ祖先を持つ「ハダカデバネズミ」は、地下深くで生活する。低酸素で新陳代謝をゆっくり行うため、寿命が30年にもなる。2~3年のハツカネズミのゆうに10倍だ。

筆者はハダカデバネズミの子育てと働き方に注目する。このネズミには女王がおり、専門に出産する。赤ちゃんを大切に育てる。そのため長生きする力が付く。

 同じことをヒトで実現するわけにはいかないが、産むことを選択したカップルを社会全体としてのサボートすれば、親個人にかかるコストや労力、ストレスが軽減し、長寿につながる。

ハダカデバネズミは「生涯現役」で働くという。若い人の負担を増やさないためにも年配者ができるだけ働くことが、年配者に活気を与え、長生きを実現する。

もうひとつ、ハダカデバネズミは昼寝が得意だという。なるほど、大切なことはネズミもヒトも共通しているようだ。

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