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稲盛さんの経営問答

「経営問答」これは、盛和塾の塾生である中小企業の社長さんの悩みに稲盛さんが答えるという質問、解答形式の講話です。

この中で特に好きなやりとりがあります。

それは、能力がとても高いがあまり熱心でない(サボりぐせのある)社員の扱いに悩んでいた社長に対する稲盛さんの回答です。

・その社員の方は能力が高いので平均以上の成果は出す
・しかし、早く成果を達成して就業時間の間にサボっている
・これを認めてしまえば他の社員に示しがつかないが、成果は出しているのでどこまで注意すべきか悩んでいる

というような質問内容でしたが、稲盛さんの回答は明確でした。

「この社員はえげつない奴だ」と言い放ったのです。

そして、仮に能力が高かったとしても注意して改善されないならやめてもらえば良いとも言っていました。

能力が高いなら、それは天から与えられたもので、その能力を世の為、人の為に何故使わないのか。

人の3倍能力が高いなら、3倍の成果を出して社会に貢献すべきである。

そのようなことを言っていたと記憶しています。

これを聴いて「なるほど」と思い、清々しい気持ちになったのを覚えています。

そして、会社は社長の個性で経営すれば良いとも言っていました。

そのような社員はどんなに能力が高く、成果を出していたとしてもやめてもらえば良いと。

社長の個性で経営して、素晴らしい人材がどんどんやめていき、会社が発展しないのであれば、その社長がその程度の器の人物だということです。

「会社は社長の器以上には大きくならない」

そんな風に稲盛さんは続けて言っていました。

創業当初は私自身も色々と思い悩むことも多かったのですが、この経営問答を久々に聴き直して、元気をもらえたような気がしたのです。

・自分の好きなように思うように経営すれば良い
・それで有望な人材が次々とやめていくようであれば自分自身がその程度の器だということだ

そんな風に何か吹っ切れたような感じを持てたのです。

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