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努力に関する考え方

起業して数年間は毎日休みなく店に出ていたと記憶しています。

労働時間も長時間に及びましたが、自分で好きなことをしているし、売上が日々変動することもあり毎日がゲーム感覚だったような気もして、辛いと思う気持ちよりも楽しいと思う気持ちの方が強かった気がしています。

大晦日や元旦も店を開けていました。

営業しなければとか働かなければといった使命感よりもいったいどの程度お客様が来てくれるのだろうといった好奇心から開けていたような気がします。

つまりはその好奇心により営業することが楽しかったのです。

当時は努力という言葉をあまり意識していませんでしたが、周りからは良く「そんなに働いて大丈夫」「体壊さないで」「少しは休んだ方が良いよ」等と言われていましたし、実際に労働時間も長時間に及びましたので、本人の認識とは別に客観的には努力していたのだと思います。

しかしながら、売上が思うように伸びずに資金的に厳しい状況になると自分の好きなことをしているという感覚を持ちながらも、体力的にも精神的にも追い込まれていくような感覚を覚えました。

楽しさよりも先が見えない不安感や資金が尽きてしまう不安感が強くなり、その結果「努力」という言葉を意識するようになりました。

「ここで踏ん張らなければ」「つらい時こそ努力し続けなければ」といった感覚です。

努力を意識しなければいけない状況になった時に初めて忍耐力や精神力が試されるのではないかと感じます。

・好きなことをしていれば努力が苦にならない
・遊びと仕事の境界線がない
・好きなことなので何時間でも働ける

というのは理想で、これは適正な利益が出て資金的にもある程度余裕がある状態が前提で、資金がショート傾向になるとそんなこと言ってられなくなります。

ここで「こんなはずではなかった」と気持ち的に折れてしまって、経営が継続できなくなってしまうケースが多いのではないでしょうか。

しかしながら、そこを乗り越えると楽しいことや好きなことをして、努力を努力と感じなくなる状況になってきます。

ここまでいければ、「プライベートと仕事の境界線がない」「毎日好きなことをしているので努力をしている感覚がない」「結果的には長時間働いているが本人は全く苦にならない」といった心境になってくるような気がしています。

同時に抱えるスタッフや取引先も含め関係する人々も多くなっていきますので、責任も重大になりますが、その責任も心地よいプレッシャーとなり、自然と責任感も醸成され更に充実感が増してくる感じです。

もちろん、資金ショートの可能性のある辛い時期を経験しないに越したことはありませんが、会社を大きく成長させている起業家の方々のお話の中でも資金繰りに悩まされた時期を経験している方は多いように感じていますので、このような心境変化のプロセスを経験している人は多いのではないでしょうか。

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