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【寒竹泉美さんの講座を受けて②】文章で描写する

小説家・ライター 寒竹泉美さんの「心を伝える文章の書き方講座」を受講しています。講義での気づきや学んだことを書きます。


「文章で描写」って難しい

「文章で描写するには、何から伝えるかまず作戦を立てるのがコツ」と寒竹さん。“描写”とは、「暗闇にいる相手に文章だけでその世界を見せてあげる」ことだそう。

さっそく1つ目のペアワーク。
二人一組になり、どちらか一人だけに紙が配られる。
紙を見た人は、書いてあるもの(今回は図形)を言葉だけで相手に伝える。何が書いてあるか相手に見せてはいけないルールだ。

大きさ、数、かたち、向き、位置など、細かく教えてもらいながら紙に書いていく。制限時間は3分。あっという間。答え合わせに紙を見せてもらうと、大きさや角度も違うし、向きもちがう。

これは説明する側も、説明だけを聞いて書く側も本当に難しい。私が説明する番のときは、漢字も含まれていてうまく説明できず。半分も完成できなかった。目に見えるもの、知っているものと違い、全く知らない世界を相手に伝えるのはライターの仕事にも通じると感じた。

名画を見て感じたことを書く

次のワークは、名画『ヴィーナスの誕生』を見て感じた気持ちを書くこと。「感情=気持ち」だから、キレイとか美しいではない。初めてその絵画を見る気持ちで、隅から隅までじーっと見つめて感情を絞り出す。
(これがかなり難しい)
今まで美術館に行っても「スゴイ、キレイ」としか思っていなかった自分が恥ずかしい。アートも建築も好きだが、何がどう好きで何を感じたのか、まったく説明できないのだ。

どんな絵画?知らない人に伝える

感情を書き出したら一番強く感じた気持ちに絞って、どんなことに気づいたか順番に5つあげていく。私は「うっとり」にフォーカスして書き出した。

①ヴィーナスの顔がおだやかだ
②服を着ていないが輝いている
③ヴィーナスのまなざしがやわらかく見入ってしまう
④周りの人間(?)の注目をあつめている
⑤現実感がなく、まるで夢のようだ

「自分がどう感じたかではなく、絵について書くのがポイント」と寒竹さん。感じた順に書くことで、他の人には書けない描写ができるとか。
最後は①~⑤を順番につなげて作文にする。

いま、この瞬間に誕生したヴィーナスは穏やかな表情をしている。服を着ていないが輝いてみえるから不思議だ。
どこを見ているかわからない眼差しがやわらかく、思わず見入ってしまう。周囲の人たちはまるで歓迎しているかのように見える。花々が咲き散らかり、羽をもつ男女が宙に浮かぶ様子は、現実感がなく、まるで夢の中にいるように感じる。

※あくまでも講義の一環です。美術的分野に詳しい方はスルーしてくださいませ。

数名の作文の発表を聞いて、私は絵画に関する説明が足りなかったと気づいた。
・何人の人がいるか
・その人たちの表情
・海、貝、波の様子
・手に持っているもの、柄
etc…

真っ暗闇にいる人に、きちんと絵画の説明ができていない。どんな場所にいるかも全く伝わらないし、男性が息を吹きかけているなんて、気づいてもいなかった。

美術館で復習したい

一緒に通っている友達と今度美術館に行こうと思う。そこで絵画を見ながら気持ちを書き出し、お互いに感じたことを作文にする練習だ。
またひとつ楽しみができた。

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