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京都ライター塾 講義レポート③

江角悠子さん主宰の京都ライター塾(10期生)に入りました。ライター歴2年の私が、3回目の講義で感じたことを中心にまとめています。


課題のフィードバックを受ける

前回の課題は「私の好きなもの」というテーマで記事を書くこと。私はドーナツがおいしいコーヒースタンドについて書いた。執筆中、とくに時間がかかったのがタイトルや締めの一文。情報を盛り込み過ぎると文字数オーバー、コンパクトにまとめると「なぜ?」が生まれそう。その結果、迷いながら書いた部分を見事に江角さんから指摘された。書き手が納得していないことは読み手に伝わらないことを学んだ。

ペアワークで頂いた指摘もすばらしかった。「おしゃれ」というワードを安易に入れてしまったこと。情報がいっぱいで伝わりにくい点があったこと。もっとスイーツにフォーカスしてもよかったことなど、すべてが納得の内容。直すべき点が多くて恥ずかしかったが間違っても気にしない、気づけたから次に進めるのだと前向きに考える。なぜなら、お互いの記事を読んで指摘しあい、江角さんのようなプロに添削してもらえる機会はめったにないから。比較するのは過去の自分、他人と比べても意味がないのだ。

講義の冒頭で、「赤入れは否定ではなく提案。読者に情報を分かりやすく伝えるために必要なこと」と江角さんは言った。江角さん自身、過去に自分が書いた原稿の赤入れを見て人格を否定されたと感じたことがあるそう。私もライターをはじめた頃、何がダメなのか理由がわからず傷ついたことがある。でもそのおかげで成長できたし、今では理不尽なフィードバックをスルーするしたたかさも手に入れた(笑)。

今回の私の反省点は、もっと読者の視点になって書くこと。「うれしい・チェックしたい」かどうかは読者が決めることであって、私が決めることではない。それを述べるなら「どんな風に?なぜ?」が分かるよう書かなければいけない。このワード本当に必要?と読者の立場で考えることも意識したい。江角さんが言う「小骨を抜く、読者に想像させないようにする」ことが大切なのだ。

今回のテーマは「企画の立て方」

江角さんは、自分が書きたい媒体を見つけて普段からネタをためておくといいと語る。好きなこと、興味のあるジャンルなど、自分ができるかできないかの軸をもつことが大切だそう。全く興味のないジャンルは書いていて辛いし、何より楽しくない。さらに媒体のテンションも重視しているとか。例えば江角さんの場合、「天然生活」や「北欧、暮らしの道具店」などのように、穏やかな雰囲気の媒体と相性がいいそう。テンション高めの媒体は、読むのは好きだが書くのは苦手なんだとか。

なるほど、確かに江角さんの雰囲気にマッチしているし、テンションを無理やり合わせて書くのは大変そう。私の場合は多少テンションが高くても、興味があるジャンルなら書けそうな気がする。ハイテンションは少し違うけど、「!」がタイトルに入る記事もよく書いている。興味がある雑誌やWebを探して、求められる企画や文体、テンションを研究してみよう。

売れっ子ほど企画を持ち込んでいる

「売れっ子ライターほど出版社などの媒体に企画を持ち込んでいる」と江角さんは言う。これは意外だった。売れたらどんどん依頼が来て、黙っていても仕事が途切れないものだと思っていた。プロライターでも、書きたい媒体に何度も記事を送り続けたり、9割仕上げた原稿と一緒に企画を持ち込んだりすることもあるらしい。

企画を立てるコツは、「読者が知りたいこと×自分だから書けること×まだ媒体で書かれていないこと。この3つが重なる部分を見つけなくてはならない」と江角さん。

ここで「デジスタイル京都」を例に、自分だったらどんな企画が出せるかそれぞれが想像する。過去のライター塾卒業生が企画を出して通り、連載が決まった記事もあるという。こういうとき、誰よりも得意なこと詳しいことがある人が羨ましい。自分には尖った趣味も人より詳しいこともない。それでもこのライター塾での学びを活かして、卒業したら絶対企画を出してみようと思う。

企画書のフォーマットやサンプルを紹介していただき、いよいよ次の課題は「江角悠子さんにインタビューして記事を書く」をテーマに、まずは企画書を書くことに。この時点でまったくイメージできなかったが、「ここでは失敗してもいい。本番で成功すればいいのだから失敗を怖がらないで」という江角さんの言葉に励まされる。そうだ、私はこのためにライター塾に入ったのだ。失敗を恐れず、学んだことを振り返って自分なりに企画書を作ってみよう。

アフタートークで学んだこと

講義後に少しだけ雑談タイムがあるのだが、みなさんの質問やお話を聞いているのがすごく楽しい。3回目ともなると緊張もほぐれて、終始和やかな雰囲気。お腹がぺこぺこでも、つい最後まで残ってしまう。

初回は「趣味がなくて困る」と言っていた人が「実は面白い趣味を持っていることが分かった」なんてことも。自分では特別に思っていなくても、他人と話すことで「それすごいよ、強みだよ」と気づくことがある。自己分析ノートで少しずつヒントが集まってきたので、私も好きで興味があってずっと続けられそうなジャンルを見つけたい。

今回雑談中に知ったのが、江角さん流レポートの書き方。江角さんはレポートにすべてを書くのではなく、印象に残ったことだけを書くそう。「覚えていること=印象に残っていること」なので、資料をほとんど見ずに書くという。なるほど、これは次回以降、ますます講義に集中しなくてはとうてい真似できそうにない。メモの仕方も工夫が必要な気がする。まだまだ改善すべき点は多いが、まずは課題を進めて発信する習慣も続けよう。

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