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VOL.13寄稿者&作品紹介03 野村佑香さん

前号への寄稿作「渦中のマザー」では、コロナ禍のステイホーム状態を創意工夫に満ちたアイデアで乗り切った体験を綴った、野村佑香さん。今号での「おしごと 〜Love Myself〜」は、もちろん大切なご家族も登場するのですが、ごくごくプライベートな、野村さんの内面についての一篇です。メディアでブームを起こした少女時代から、現在に至るまでの心境の変化について。内容については、私(発行人)がこの場で解説するよりも、野村さんのInstagramにあるエントリーを読んでいただくのがベストなんですが、でも、ちょっとだけ引用しますと...「自分のチャイドル時代の感情を振り返りながら、love myselfって何だろうって新しい一歩踏み出すまでの話」...いや、やっぱりインスタに、ぜひアクセスしてみてください。本作に深く関連する、野村さんのクールなダンス動画もありますし!


しかし、まさか野村さんの“推し”があのアーティストだったとは! 作品タイトルでピンときた人は、いわゆる「アーミー」さんかな? じつは私も「Dynamite」をアップルミュージックで購入したりしていまして(って、ネタバレすいません/べつに隠すことでもないし...)。あっ、そうだ、3月末に、できたばかりのウィッチンケア第13号の配本で都内をクルマで廻ったんですが、そのさい一番活気のある感じに見えた街が、大久保〜新大久保だったんですよね。なんか、あの一帯って熱気が溢れている。それとは対象的に人が歩いてないな〜、と思えたのが原宿〜渋谷で、とくに海外高級ブランドが軒を並べているRAYARD MIYASHITA PARK(元宮下公園)周辺。もちろん車窓からだけで、キャット・ストリートのほうに入っていったら違うのかもしれないけれども...。

野村さんがBTSから受けた一番の影響...ここが、本作の核心部分です。原稿が送られてきて、初読でちょっと痺れちゃいました。いわゆる“推し活”って、こんなポジティヴな作用があるんだ、とびっくり。と、同時に、私もかつて野村佑香さんのことを「チャイドル」だと認識していましたが...ええと、その「認識」ってどこからやってきたのだろうか? 自身の記憶を辿るに、おそらく1990年代前半に愛読していた雑誌「SPA!」(週刊SPA!)あたりが震源地ではなかったか、と。その後「チャイドル」という言葉は一人歩きして、テレビ等でも普通に使われるようになって。現在の野村さんは、その言葉を《キャスティングする側の大人が、「子供モデル」だけどドラマにも出る私のような子たちを、芸能活動の中で定義しようってことで名付けたもの》《「子役」とは少し違う、今までどう呼べばよかったのか分からなかったジャンルに名前が付》いた、と語っていまして...さて、BTSと「かつてのチャイドル」(野村さん)との関係性とは? ぜひ小誌を手に取ってお確かめください!


 私が衝撃を受けたRMの一言は、アルバム三部作でテーマとして掲げていたLOVE YOURSELFツアー中での言葉だった。三部作最後のアルバム、『LOVE YOURSELF 結‘Answer’』に「答え」と題した歌があり、歌詞にこんな一節がある。

그저 날 사랑하는 일조차/ただ自分を愛すってことでさえも
누구의 허락이 필요했던 거야/誰かの許可が必要だったんだ
               「Answer : Love Myself」

「あぁ、これは私のことだ」と思った。自分の未来は自分で切り拓いていくものなのに。ほんとのほんとは誰かの許可など、必要のないものなのに。感謝と執着はまったくの別物なのに。自分の頭だけの空想の誰かの「いいね」に囚われてしまったこと。そこから一歩を踏み出して、自分がなりたい自分になるために。

〜ウィッチンケア第13号掲載「おしごと 〜Love Myself〜」より引用〜

野村佑香さん小誌バックナンバー掲載作品:〈今日もどこかの空の下〉(第6号)/〈物語のヒツヨウ〉(第7号)/〈32歳のラプソディ イン マタニティ〉(第8号)/〈二人の娘〉(第10号)/〈渦中のマザー〉(第12号)

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