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改善をもう一歩前へ!

当社で、すでに20年近く継続してきた「実施済み改善提案制度」。新人からベテランまで、毎年2,000件近くの改善が提案実行されています。

この改善活動は当社の付加価値向上の礎であり、社内文化にもなっています。まさに、継続は力なり、日々努力してくれている仲間たちに感謝です。

まさに、社員みんなの改善活動の実績の積み重ねが、当社の生産性向上に繋がっています。役職や年齢、性別などに関係無く、これからも「改善力」を武器に、仕事も生活も、より楽しくやりがいのあるものに主体性をもって「改善」していきたいですね!

さて、その実施済み改善提案をもう一歩深掘りするヒントについて、社内の事例を交えてお伝えしたいと思います。

「修理しました!」で終わらない

生産に必要な脱脂(油を落としきれいにする)設備に、循環ポンプというのがついています。脱脂液を循環させて、脱脂能力をあげる。
つまり、不良を減らすための機能です。

その脱脂機能が、長い間、使用できずに故障したまま放置されていました。
それが、すべての原因とは限りませんが、関係する不良も多発していました。

先日、業者が修理をしてくれ、正常な状態に戻りました。

まずは、気が付いて修理して、改善提案実施1件。

で・・・、今朝の話。
その循環ポンプが生産稼働中にも拘わらず、動いていませんでした。
原因はというと・・・

単純にスイッチを入れ忘れていました・・・。

さて、せっかく正常な状態にした設備。
「もう一歩改善」を進めるために、何ができますか?


- 循環の正常・異常をどうやって確認するのか?
- ポンプのスイッチを入れ忘れないためには、どうしたらいいのか?
- そもそも循環は工程能力的に、どれだけの効果をあげているのか?
- さらなる設備機能の向上に、ほかにアイディア、追加はないのか?
- 不良削減効果の確認手段は計画され、実施されているか?
・・・・

思いついただけでも、もう一歩、改善行動を起こすべきネタがたくさん思いつきますね。

新品を買って交換しました・・・
予備品を交換しました・・・
直しました・・・

その改善で、「やれやれ」と止まっていませんか?

「改善をもう一歩前へ!」

「きれいにしました!」で終わらない

ある製造装置の改造工事に備え、職場環境改善も兼ねて、生産ラインの清掃、付帯機器の撤去を行いました。

日常の時間帯では実行できず、休日出勤をして全社的に取り組みました。

ごみ、埃、薬品結晶汚れで、かなり汚れていた床面もある程度綺麗になり、全員で爽快な気分になりました。

ところが、数日後、社長が見にいくと、切断した配管の切り口から、濁った液体がこぼれだし、周囲はひどく汚れています。

私:「皆で掃除して、ずいぶんきれいになったね・・・」

Mさん:「そうなんですよ、でも配管から残液が流れ出し、汚れちゃうんですよね・・・」

私:「で・・・?」

Mさん:「えっ!?」

私:「で、どうするの?」

・・・

結局、配管の切断面に蓋をして、シートでシールをしました。

「設備は汚れるもの」
「切断した配管から流れて・・汚れるのはしょうがない」
「どうせ前から、汚れているし・・・」

固定概念、パラダイムはありませんか?
職場はきれいにしても、あなたの目は曇ったままではありませんか?

「掃除しました!」
「片づけました!」
「整理しました!」
「置き場決めました!」・・・

その改善で、「やれやれ」と止まっていませんか?

「改善をもう一歩前へ!」

経営改善も一歩前へ

自分も経営者として、人のことを言えないことが多数・・・

「ベースアップしました」
「中期経営計画立てました」
「投資を決断しました」
「事務所を新しく移転することを決めました」
・・・・
「で!? 社長?」

結果は?
そのプロセスは?
さらに良くするためには?
もっと、お客様や社員にとって良い会社にするためには?

「知恵は無限」
なすべきことをなす
という勇気と、
人の声に私心なく耳を傾ける
という謙虚さがあったならば、
知恵はこんこんんと湧き出てくるのである
(松下幸之助)

自ら、お客様、社員、パートナーの声に、私心なく耳を傾けなける努力が足りません。

マネジメントサイクル?
PDCA?
手段は何でもいいです、皆が良くなれば。幸せになれば。

改善で、経営理念である「無くてはならない会社」を目指します。

「改善をもう一歩前へ!」

われわれの改善とは?

改善には、大きい小さい、費用が小さい大きい、労力が大きい小さい、難易度が高い低い、・・・いろいろあります。
そんなこと気にしなくてオッケー。
とにかく、全て、改善です!

仕事 = 改善

と言っても、いいかもしれません。
改善なき労働は作業。
改善を前提とした労働は仕事。

昨日より今日、今日より明日、たとえルーチン業務であっても、必ず何か進歩、進化のヒントがあるはずです。

どのように細かく改善しようが、大きくしようが、1件は1件です。
当社の実施済み改善提案制度的には、ぜんぜん問題ありません。

1秒でも、1歩でも、1ヶでも・・・

実際に本社では便宜上、C改善(ちょこっと改善)とS改善(しくみ改善)と整理して呼んでいたりしますが、すべてが改善です!

役職が上だから、先輩だから、大きな改善をしなければならない。
新人だから、簡単な改善でいい。
そんな事を考える必要はないですよね。

「知恵は無限大」「手段も無限大」です。
「失敗も、ゴールも無限大」です。

やってみて失敗して、そこから学ぶ次の手を打つのも改善です。

あるべき姿であるゴールを目指さなくても、一歩、今より良くなったら改善です。
最初から完璧を目指す必要はありません。

いきなり、100点の改善を目指さなくても、1点の改善を100回実施すればOKですよね。

「まあ、これでいっか、やれやれ・・・」
それが、改善行動を妨げるイエローカードです・・・。

「改善をもう一歩前へ!」

終わりなき改善の旅、改善 ing・・・我々日本のものづくりの出番ですー!

※ 2018 社長VOICEより

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