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私の好きなオカルト本

先日、地元の古本屋「ゆとぴあぶっくす」さんの『部室開放日』に参加させてもらいました。とても楽しかったです。1時間半、あっという間でした。オカルト本を語りたくて仕方ない自分に、初めて気づきました。語り足りない!と思い、ここにお勧めしたい本をさらに書きます。

永久保貴一『阿闍梨蒼雲 霊幻怪異始末』
永久保貴一
『密教僧 秋月慈童の秘儀 霊験修法曼荼羅』
「HONKOWA(本当にあった怖い話)」連載の実録コミック!怖がらせる意図ではなく、宗教儀式の解説をオカルトロマンいっぱいに、わかりやすく描いてくれています。

諸星大二郎『妖怪ハンター』
民俗学にある「見るなの禁」「入るなの禁」「開けるなの禁」の言い伝え。伝承の神秘性にわくわくします。もしこの禁を破ったら…の先を、想像力豊かにびしばし描いてくれるのが、諸星大二郎の漫画です。

荒俣宏『日本妖怪巡礼団(集英社文庫)』
民俗学・旅行記・オカルトエッセイを合体させて楽しく読める…それは荒俣宏!どの本もクオリティ高く、外れがないので、本書以外もおすすめです。

工藤美代子『なぜノンフィクション作家はお化けが視えるのか』
工藤氏はオカルト体験エッセイを何作も出しています。川端康成の自殺・のエピソード(「自決した三島さんが連れて行ってしまった」)はぞわっときます。

宜保 愛子『霊能者として生まれて生きて』
谷川健一『神に追われて 沖縄の憑依民俗学 (河出文庫)』も傑作なんですが、当事者語りとしては、本書が好きです。霊能力、あるものはあるし、見えるものは見える、が当事者のリアリティ。

佐藤健寿/著 阿部結/絵『世界不思議地図』
子どものころ、みんな大好きだった「世界七不思議」。それを改めて豊富なビジュアルでわくわくさせてくれます。

笹原 留似子『怪談研究クラブ』
葬儀屋にして拝み屋、さらに副業が児童文学作家という異色の経歴の児童書。子ども向けに不思議の世界との付き合い方を説いてます。「トイレの花子さんを呼んだら、花子さんも用事かと思って返事をする。用もなく呼ぶな」とか。

鳩山 幸・池田 明子『私が出あった世にも不思議な出来事』
有名人の怪奇体験本なんですけど、何がおかしいって、元首相夫人が「月刊ムー」でこれを連載してたってことですよ!

内藤 憲吾『お稲荷さんと霊能者-伏見稲荷の謎を解く』
お稲荷さんって身近だけど、きっちり信仰している人や団体のことってよく知らないので。信仰の仕組みや、ご利益体験がつづられています。霊能者当事者談としても興味深いです。

東 雅夫・編『文豪ノ怪談ジュニア・セレクション』シリーズ
泉鏡花のような幻想文学は、素敵だけども、読みづらい。その悩みをジュニア版なら解決です!怪談アンソロジスト・東先生の技が光ります。

岡本 和明・ 辻堂 真理『コックリさんの父 中岡俊哉のオカルト人生』
児童期にみんなが履修する怖い話一式(髪が伸びる日本人形とか、こっくりさんとか)は、こうやって集められ、流布した、ってことがわかります。

藤原 潤子『呪われたナターシャ-現代ロシアにおける呪術の民族誌』
日本の「今日の運勢占い」みたいに、ロシアでは当たり前のようにカジュアルに「呪い」が使われます。

Blum,Deborah/ブラム,デボラ『幽霊を捕まえようとした科学者たち』(文春文庫 S1-1)
大真面目に心霊研究に取り組んだ人たちの話。急逝した研究仲間の幽霊が現れた、霊能者と不倫騒動、などのエピソードが面白い。

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