エレファントカシマシの魅力 その壱 歌唱力

自分の過去ブログ(2009~)からの転載マガジン

来る9月16日のエレカシ感謝祭に向けて気分は盛り上がってまいりました。

そこで、エレファントカシマシを知らない人のために、出来る限り丁寧にエレカシの魅力を全て私見で少しずつ解説していきたいと思います。これ読んで気になったらベスト盤買ってね!

【魅力その壱 圧倒的な歌唱力】

ボーカルの宮本浩次さんの歌唱力はJPOP並びにJROCKの中で、群を抜いて高いです。私見では男性歌手日本代表ベストナインに間違いなく入ります!
では細かく分析していきましょう。

・声量
言わずもがな、声のデカさは日本一で確定でしょう。異論もあるでしょうが、少なくとも叫び(ガナリ)に関しては確定です。今まで数多くの歌い手の叫びを聴いてきましたが(私はシャウトが好きなもんで)、頭二つ分くらい宮本さんは抜きんでています。「おはようこんにちは」のさようなら~の声量は尋常じゃありません。その声量の大きさのおかげで高音部でも声が太いのです。

・キー
宮本さんはJPOPの中で最も難しい部類に入るほどレンジが広く、最高音と最低音の振り幅が激しいです。低い所から一気に超高音に伸びる歌い方は聴く者に落雷したかのような衝撃を与えます。「桜の花、舞い上がる道を」などがその好例です。地声の最高音は男性の中ではかなり高い部類です。裏声のキーもかなり高いです。それに加え、宮本さんの場合は、先に述べた叫びのキーが尋常じゃなく高いです。それを奇跡と呼んでも構わないくらい叫びのキーが高いのです。まさに魂の叫びという形容がぴったりです。「生命賛歌」はその奇跡が成せる作品ですね。

・ピッチ
ライブを見る限りでは、毎回完璧とは言えないと思います。しかし、ロック歌手なので完璧より感動を求めているのでしょう。元々の曲が人間の声帯の極限の位置を震わせているような歌い方なので、毎回完璧とはいかないようです。しかし、完璧な時もあるからホントにビビります。それに、宮本さんはわざと喉を酷使するようなことをするので、観てるこっちが心配になることすらある程、ライブで命を削るがごとく歌います。ピッチがずれる時は、喉が開ききっていない時と潰れてしまった時とギターに手こずった時だけなので、万全のコンディションだと相当ピッチを維持する力を持っています。
かつては少年合唱団のエースで「はじめての僕デス」という曲でデビューまでしてしまった程の神童だったようなので、安定感は間違いないと思います。この曲での宮本少年は美空ひばりさんばりに7色の声色を使い分けてます!あんなキャラなくせに歌い手としてはスーパーエリートだったんですね(笑)

・声色
無骨な歌い方をしますが、基本は若干ハスキーかつマイルドな声色で、高音にいくにしたがってよりハスキーになります。私の印象だと、和田明子+世良正則+忌野清志郎を2で割ったという感じです。一言で言うと男らしい声。しかも、今時珍しく明らかなフォロワーがまったくいない=誰にもマネが出来ない声質をしています。似たような歌い方の溢れるJPOP界では珍しい存在です。YouTubeで物凄い声質が似ている人がいましたが、プロの歌手では未だに現れません。その一方、裏声はとても澄んでいます。澄み切っています。逆にハスキーな裏声も出します。これらにプラスして奇跡の叫びがあるので、声色のバリエーションの豊かさは他の歌手の追随を許しません。今でもライブでは「ファイティングマン」と「ハナウタ」が同一人物の口から出てくるのです(笑)

・リズム感
リズム感は異常にいいです。独特の勘を持っているようでテンポをどんな形でずらしてもちゃんと帳尻を合わせて歌うという荒業をやってのけます。「ガストロンジャー」はこのリズム感がないと成立しない曲ですね。バンドもイイ意味で宮本さんの歌がリズムキープ役になってるかの如き演奏をすることがあります。

・感情表現
ロック歌手にしては珍しいくらい歌詞を大切にしています。時々忘れちゃいますけど(笑)移入し過ぎてライブでよく歌詞の言い回しを変えています。歌で喜怒哀楽を見事に表現しています(怒だけ大きいって?笑)。聴いていて歌詞がハッキリ聴き取れるロックバンドの代表格です。


【総括】
宮本浩次の歌唱力は凄い。彼の好きな言葉「ドーーーン」といった感じで上手く言い表せないけれど、好き嫌いは別としてスケールの大きさと凄さだけは一度聴けば感じるはずです。ホントは分析すること自体ナンセンスです。歌が上手い人は世の中に五万といますが、いつでもココロを揺さぶってくる歌い手はほんの一握りで、宮本さんはその中でも最も私の魂を震わせてくれる存在です。

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