見出し画像

法的瑕疵を収益化する

瑕疵物件ってのがあります。
いわゆる「訳あり物件」というやつですね。
その物件が本来備えるべきである品質や性能・機能・状態に、欠陥や欠点・不具合があり、再建築や売却をしようとするとややこしいことになる物件です。

これには下記の種類があると言われています。
物理的瑕疵物件
法的瑕疵物件
心理的瑕疵物件
環境的瑕疵物件

「物理的瑕疵物件」は、建物や土地そのものに破損や欠陥があるものです。
一見ではわからない「瑕疵」もあるので、場合によっては専門家などによる調査を行う必要があったりします。

「法的瑕疵物件」は、その名の通り法的に問題を有する物件を指します。
代表的なものとして、建築基準法、消防法、都市計画法などに抵触している古くからある物件などで、「再建築不可」物件等がそれにあたります。

「心理的瑕疵物件」は、過去に物件内やその周辺で事故や事件・トラブル等が発生した物件で、いわゆる「事故物件」と呼ばれることも多いです。

「環境的瑕疵物件」は、環境的な要因で住んでみると不快や嫌悪を感じる物件を指し、「心理的瑕疵物件」のように実害はないが人それぞれの感じ方により嫌悪感を感じたり、近くに存在する施設により騒音・振動・異臭、近隣による迷惑行為(ゴミ屋敷など)といった快適な生活が直接害されるものが存在します。

これらの物件は、当然市場価格と比べて相当に安く取引されるわけですが、これらを安く買い取って「瑕疵」を解消し、価値を上げて売却して収益を上げるということは場合によっては不可能ではありません。
特に、「法的瑕疵物件」については、法律の知識を使ってこれに挑戦するということをサービス提供している業者もいます。

実は私、これに挑戦したことがあるんです。
純粋に「法的瑕疵物件」と言えるかはわかりませんが、借地料が滞納されている地方の底地を安い価格で入手し弁護士を入れて交渉、退去してもらい建物を撤去、更地にして売却しました。
結果、入手した価格の5倍ほどで売れましたが費用と時間は相当かかりました。
実際の売却益は、売値の半分くらい。時間は約3年半。。。

本当にいろいろありました。一回、入手価格の10倍くらいで売却契約したのにご破算になったり。
逆に、幸運もありましたね。運が悪ければ、いまだ売却には至っていないでしょう。
勉強になるかと思い挑戦してみましたが、あまり再現性は感じません。
この手の案件は、こういった物件の情報が多数入ってきて、さらに経験値が高くないと時間ばかりかかって効率が良くないです。

サービス提供している業者としても、こういった物件の情報が多数入ってくるにもかかわらず、自らでは実行せずに投資家とコンサル契約をしてコンサル料を稼いでいます。
法的瑕疵を収益化するというのは、可能だけど効率は必ずしもよくない。

そういうことかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?