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Callaham製ブリッジ

アメリカ、バージニア州にCallaham Guitars (カラハム・ギターズ)と言うギターパーツのメーカーがあります。
社名にGuitars とついていますが、ギターそのものではなく、ストラト、テレキャス、レスポール等の交換用パーツ(主にブリッジやチューニングペグなどの金属製パーツ)を作っています。

前回の投稿で紹介したTMGギターにも、このカラハム製ブリッジが使用されています。TMGではカスタムオーダーの際、客からの特別な指定がない限りカラハム製ブリッジが標準装備されるようです。

このカラハム、馴染みの無い方がほとんどだと思いますが、僕が特に注目したいのがテレキャスター用ブリッジです。


フェンダー製の物と見た目はほぼ同じですが、手に取るとフェンダー製よりズッシリと重く、金属の密度が濃い、と言った印象を受けます。
詳しい事は分かりませんが、おそらく金属の成分や製法などが違うのではないか、と思います。
テレキャスはストラトと違いアームが無いのでブリッジプレートがボディーにベタ付けで、しかもボディーに触れるプレートの面積も大きいので、弦の振動をボディーに伝えるという点において、ブリッジプレートの材質の良し悪しがとても顕著に現れると思います。
僕のフェンダーUSAのテレキャスも純正品からカラハム製ブリッジに変えています。サステインが伸びて音に張りが出た感じです。全く違うピックアップに乗せ替えたかと思うくらい音が変わります。

このブリッジ、弦が乗っかるサドル部分にも特徴があります。

ビンテージスタイルのフェンダーのサドルは、1弦と2弦、3弦と4弦、5弦と6弦がそれぞれ一本の棒状のサドルを共有するので、オクターブチューニングを合わせる事が難しいですが、カラハム製はそれぞれの弦に合わせてサドルに傾斜を付けて位置をズラす事でその弱点を克服しています。
GotohやWilkinsonも同じシステムのサドルを作ってるので、この技術自体はカラハム独自の物と言うわけではありません。

ちなみにカラハムでは製造していませんが、オクターブチューニングを正確に合わせると言う意味では、サドルが6つあるタイプのブリッジが一番適しているかもしれません。

しかしサドル3つのタイプの方がサステインが伸びると言う意見も少なからずあります。弾いた弦の隣の弦もサドルを通じて共鳴するから、と言う理屈のようです。僕は同じギターを使って両方のブリッジを弾き比べした事は無いので、どこまで違うかはわかりません。

僕のフェンダーUSAのテレキャスはアメリカン・デラックスなので、ブリッジはアメリカン・シリーズ用の物ですが、ビンテージスタイル用のブリッジもあります。
ボディーに留めるネジの数や位置が違いますが、一番の違いは「へり」が付いている事です。
ここにもカラハム製にはちょっとした特徴があります。

ピッキングの邪魔にならないように、ピックアップのすぐ横の部分だけへりを無くしています。
フェンダー製のと比べると一目瞭然です。

カラハムのブリッジはサドルの材質もブラスとステンレススチールから選べます。
僕のはブラス製です。音域的なバランスはとても良いと思います。ステンレススチールは堅い材質なので、おそらくよりブライトな音になると思います。

このカラハム製ブリッジ、とにかくお勧めです。自分のテレキャスを改造して音を良くしたいと思っている方はぜひ一度試してみてはどうでしょうか。
残念ながらカラハムのサイトからの直接のオーダーはアメリカ国内の郵送しか対応していないようですが、アマゾン等で探せば日本国内でも買えるかもしれません。


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