旅×デザイン×複業という暮らし
「旅するデザイナーです」と言っても、同業の方でさえ、具体的な仕事はイメージしづらいかもしれない。
旅と複業をしながらデザイナーとして働くのは、わたしの暮らしのほんの一部。例としてフライヤーをデザインする場合の、ざっくりした仕事の流れをご説明。
①企画(コンセプトメイキング)
ターゲットや商品、市場動向などから、展開の方向を探る
②コピーライティング
タイトルやリード文などはこちらで提案することも
③ラフイメージ
「早くMacでレイアウトしたい!」とウズウズするまで、(ここ大事)手書きでゴリゴリ描いて、頭の中でビジュアルイメージを作りこむ
④Macを使ってデザインレイアウト
ゴールは頭の中にあるので、この作業が一番好き
⑤客観視して調整(④→⑤を何度も繰り返す)
原寸出力して、設置場所くらいの場所に置いてシミュレートしてみたり
⑥クライアントに提出
何年やってても、初回のクライアント提出はドキドキ
⑦修正(⑥→⑦を何度も繰り返す)
細かいニュアンスやコピー周りを修正
⑧入稿/納品
という流れ。
で、⑥→⑦のキャッチボールの合間に、だいたい待ち時間が発生するので、ぴゅーんと旅に出る。運転してる時間は、すぐに形にならない①②を考えるための時間になったりもする。
単純に『デザイン』と言ってもこれだけ行程がある。(場合によっては素材選定や、撮影ラフなど諸々の作業も発生)
で、この作業は単純に時間をかければいいものができるかというと、決してそうではないので、かけた時間=成果となりづらい世界。(残業、長時間労働すれば儲かる、と言いはる前時代的な人たちのことはとりあえず置いておく)
ときに形にならなくても悶々と考え続けることもある。
そんなときに最近個人的に提唱しているのが複業としての単純労働。手を動かしただけ結果が見える世界は精神の安定に繋がる。
今日は福井県の南越前町という町で、名物である『つるし柿』を作るお手伝いをしていた。全く未経験だったのに、剥く作業を黙々と続けていると、次第に作業効率が上がり、手を動かしただけ結果が目に見える。
手を動かしただけ結果が見える。
たったそれだけが、やり甲斐や満足感に繋がる。気分転換を兼ねた複業をすることで、行き詰まっていたアイデアがぽんと進んだりすることも少なくない。さらに複業で誰かのためになれるなら一石三鳥。
ひとつの仕事を追求するのも、もちろん素晴らしい。ただ、他の仕事が本業を助けてくれる場合も往々にしてある。
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