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大切な人と集えない今だからこそ、記念の一枚を残してほしいという想い。

新型コロナウイルスの影響は、夏になったら少し落ち着くかと思いきや、ふたたび感染者の数が増えるニュースを耳にするようになってしまった。少し先の未来の計画が、本当に難しくなっている。

フリーランスのフロリストとして駆け出しの僕には、この時期のイベントごとの延期・中止が正直ツライ。
だけど、もっとツライ判断を強いられている人が、たくさんいるのだろうなと思う。その判断とは、そう、結婚式

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大切な人と巡り合った二人が、これまでに出会った大切な人たちに見守られながら、これからの人生に誓いを立てる。
こんなに幸せが詰まった時間は、長い人生でも数度ぐらいなものではないだろうか。

それが叶わないことの悲しみたるや、本当想像に及ばない。

このnote↑を読んだ時には、会ったことない方なのに、思わず「あああぁぁぁ、ツライィィィィ」と声が出てしまった。

他にも、「お花をお願いしたい」と声をかけてくれていた後輩から、延期に延期を重ねた結果…ついに先日、結婚式をあきらめたと連絡が来た。
最近はライフスタイルが広がって海外からゲストを招く人も増えている。国内からゲストを呼ぶのも難しい今なのに、国を越えるとなると…。ああ。涙


大好きな「結婚式」の「代わり」にできることを、応援したい。

僕は、これまで約2000件の結婚式に会場装花やブーケデザインという形で携わってきたけれど、結婚式のお仕事が大好きだ。

店舗やオンラインで受けるご注文も、送別や誕生日など特別なシーンに使っていただくことが多いけれど、贈る相手についてフロリストが知る情報は、こんな感じ。

「笑顔が素敵な方です。ピンクが好きなんです」

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その教えていただいた情報から、想像を膨らませて花を仕立てていく。

ところが!
結婚式になると、数カ月前の打ち合わせからはじまり、担当するご夫婦やご家族の人生丸ごとを知っちゃったりするからすごい。フロリストでそんなの、ほかにはない。結婚式だけだ。
生まれてから今までのできごとや思い出を深く知る機会も多いから、完成したブーケを手にした新婦さまが入場する姿なんて見てしまったら、もう…。勝手に僕の頭の中で人生が走馬灯のように巡り、ウルウル!! 

そんな結婚式を、中止せざるを得ない人がたくさんいるなんて。

結婚式は、ながい結婚生活で考えれば、ひとつの通過点
結婚式を一つの区切りに、次の人生のステージを考える人も多いはず。ファミリープランを考える人もいるだろうし、転職や転居を考える人もいる。だから結婚式のようなビッグイベントを延期し続けたら、別のライフステージに影響も及ぼすわけで、中止という判断はとても納得できる。

でもね、「結婚式」の記憶って、長い結婚生活の大切なお守りになるのだ。たくさんの人に祝ってもらった思い出や、その日の笑顔を切り取った写真たちが、その後の結婚生活の悲喜こもごもを、励まし続けてくれる。

だから、できれば結婚式をあきらめてしまうご夫婦も、写真撮影を検討してみて欲しいなと思う。着飾ってブーケを手元に持つ記念写真でも良い。ドレスや着物を着ずに、私服だって素敵だ。


写真が「おめでとう」のきっかけになるかも。

結婚式の代わりに写真を撮ったら ――
さらに、結婚式に招待しようと思っていた親族や友人の皆さんに、シェアして欲しい

招待されるはずだった人たちは、案外「おめでとう」を言うタイミングを逃しているのではと思うのだ。結婚式が中止になったと聞いたら、なんと声をかけたらよいのか迷ってしまう。そんな時に素敵な写真が届いたら、堂々とお祝いする機会になるし、笑顔も広がる。
たくさんの人と集えない今だからこそ。大切な人たちからの「おめでとう」という言葉がたくさん集まれば、結婚式と同じような特別な記憶になっていくのではないだろうか。

たくさんの人が集えない今だからこそ、「記念の一枚」をぜひ。
とにかく、「結婚式ができなくて残念」という気持ちだけで終えて欲しくないし、「写真を撮る時間楽しかったな」も「いい思い出になったな」も丸っと含めて、夫婦のお守りとなる写真が手元に残りますように。
そして1枚の写真から、たくさんの「おめでとう」が集まりますように。

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ちなみにこの結婚式は、一昨年の秋に担当させてもらった大学時代の後輩(新婦)夫婦。新郎の彼がNYで画家として活躍していることもあり、テーマ「作品:Untitled」のオーダーでした。白いキャンバスのような挙式から、愛や友情を重ねて、徐々にカラフルに。会場、人、時間、空気すべてでひとつのアート作品にしていきたいという声に応えて仕上げた、会場装花とブーケです。
https://www.instagram.com/msynkyma/



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