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ドイツ、道路工事は終わらない

2023年7月19日。
通勤路が工事のため遠回りを余儀なくされている方が少なくないのではなかろうか。そんなことを言うのは、ほかでもない筆者自身の問題となっているからである。

筆者はフランクフルト西部のニートから北部のベルカースハイムにある会社まで自転車で通っている。かつてはSバーンとUバーンを乗り継いで通勤していたが、コロナ禍が発生した2020年春に自転車へと切り替えた次第だ。
通勤路には当初、工事現場がまったくなかった。だが、これが1カ所、2カ所と増え、先週からとうとう3カ所となった。数カ月前にお伝えしたニッダ川の再自然化に向けた工事が本格化し、川沿いのルートが一部、通行止めとなったのである。

フランクフルター・アルゲマイネ紙のローカル版によると、市交通局は公式の迂回路を2ルート設定した。矢印を記した黄色い標識が計70本、設置される(設置作業は完了していない)。

迂回路の1つを先日、試しに通ってみたが、このルートは二度と使うまいと思った。一部の区間に自転車道も自転車レーンもなく危険なうえ、ハイリスクの交差点を安全に通過するためには横断歩道を行きは2回、帰りは3回も使わなければならないのである。
もう1つの迂回路は基本的に自転車と歩行者しか利用せず安全であることから、こちらを使うことにした。ただ、これまで1キロだった区間が4キロになってしまう。他の工事現場のしわ寄せですでに長くなっている通勤時間が一段と延びるのは避けられない。スピードを出せない道もあることから、片道1時間をみておく必要がありそうだ。

ドイツの工事は総じて悠長である。他の2カ所の工事もともに開始から1年を優に超える。いつ終わるかは分からない。
ニッダ川の再自然化工事は2024年末の完了を予定していることから、順調に言った場合でも1年半は遠回りしなければならない。この国の常態と化している工事期間の延長は願わくは回避してもらいたいものだ。
 

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