夢中になれない自分、夢中で探し物をする彼、無慈悲なビル群に佇む二人。
休日、人気がなく忙しなさから解放された、閑散としたオフィス街が好きだ。
チェーンのカフェ店を含み、コンビニ以外の店舗は軒並み閉まっていて、この街が普段いかに労働者で構成されているかが伺える。
無我夢中で仕事をこなす日々、なんて表現すれば聞こえは良いけれど、たいていは期限や数字に追われる日々で、そんな様子は側から見れば、ある意味無我夢中なのかもしれない。無論、僕自身も平日この街に溶ける労働者の一人である。
どういうわけか、いや、だからこそなのか、こうして休日もオフィス街に