「ファイナルファンタジーVII Remake」生まれ変わりへの第一歩

 正直最初はリメイクと言われてもあまり食指が動かず、そんなに情報も得ていなかったのだけど発売日が近づくにつれて少しずつ気になり、体験版をプレイして「これはやらねば!」と思った。正直、戦闘バランスが厳しく、バレットの台詞も違和感が強いが、それでも現代の技術で表現された魔高炉には魅力があった。

 と、いうことでFF7リメイクを購入。戦闘難易度をクラシックにし、半自動でプレイ。難易度を落とすと急にサクサクとテンポがよくなった。また、慣れてくると自分で動かす頻度も増え、最終的にはイージーでプレイしている。操作していていちばん面白いと感じたのはティファで、連続で攻撃を叩き込みつつリミットブレイクに持っていくのはなかなか爽快。バレットもここぞという時に遠距離から技を使えるのは頼もしい。武器を手に入れた時に装備して条件を満たすと技が習得できるので結局それぞれのキャラクターを操作してある程度戦うことになるのはなかなかよくできている。

 また、マテリアシステムはやはりよくできており、成長を考えながら組み合わせを変えていくところは秀逸。アクション戦闘になってマテリア単体のありがたみはやや減ったがそれでも操作をサポートするマテリアなどが地味に効いている。

 若干ネガティブだったのはシナリオそのものよりも台詞まわりと演技で、なんというか昭和のドラマを見ているようだった。また、キャラクターの表現はリアルに寄ってきているのにアニメのような台詞を吐くのもいただけない。女性キャラクターがこびて見えるのも若干引いてしまう。
 が、大筋としてかつてはいけ好かないと思っていたクラウドに親しみが感じられ、思い悩みつつ溶け込んでいく様、そして周囲に受け入れられていく様がよく描けている。もともとのストーリーを知っているのでティファのクラウドへの接し方がなかなか痛々しい。今後どうなっていくかも気になるところ。

 逆に良かったのはサブのクエストでメインストーリーを補完し、ミッドガルで生きる様々な人々にスポットを当てた内容となっており楽しめた。FF15のサブクエストもこのレベルで作って欲しかったというのが正直なところ。

 賛否ありそうと思ったのは結末で、FF7という作品を前提としたメタな話を展開していくことには途中あまり肯定的になれなかったが、最後の思い切り方で次に期待してみようと思うようになった。もはやリメイクではない、新作としての次作に期待したい。

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