スクリーンショット_2019-11-22_20

ターミネーター:ニュー・フェイト感想

☆4。T3、T4と違って記憶に残る作品だった。真の続編を名乗るだけあって事前にT2視聴をおすすめ。原題の“Dark Fate”からしてT2ラストの『希望の光』を受けてのネーミングと思われ、T2必須を伺わせる。

以下ネタバレほぼなしでよかった点イマイチだった点。

よかった点

ジョン・コナーvsスカイネットとの決別

T3以降のターミネーターというのは、T2で色々頑張ったのに結局未来はほぼ変わらなかったよ残念でした、という中で延々とジョン・コナーとスカイネットに関する物語を縮小再生産をしていたわけだけど、今作ではそこにハッキリと決着をつけている。(T2で決着がついたことにしている)
そのうえで新たな未来においてもT1/T2と相似形の物語を展開し、そこにサラ・コナーやT800がいかに関わっていくのを描いている。

サラ・コナーがカッコいい

この作品で一番の名シーンは?と聞かれたら、問答無用でサラ・コナーが颯爽と登場してターミネーターをぶっ飛ばしたシーンを挙げる。
歴戦のターミネーターハンターと化したサラ・コナーはとにかくカッコいい。当然無敵ではないので何度もダメージを受けるが不屈の闘志で立ち上がっていく。
その一方で、元一般人としての感性で新主人公・ダニーを導いていて、とにかく美味しい役どころ。

イマイチだった点

スペイン語長すぎ

今作はメキシコから話が始まるのだが、とにかくメキシコ語の会話が長い。そして特にカッコ良くもない。吹替で見ても相当量の会話は字幕で読むハメになる。
この辺は最近流行りの“多様性”をもろに被ってるのかな?または新主人公のダニーを既存主人公と被らないようにキャラ付けするための施策なのかもしれない。いずれにせよ長い。

T800の立ち位置が弱い

最初劇中でT800の経緯を聞いた時、「ターミネーターがそんな行動するか?」と思ってしまった。それについてはあらためてT2を観直すと「無限に学習する」「人間について学ぶ」と仕様に言及しているので自分の勉強不足か。
それを差し置いてもアーノルド・シュワルツネッガーがさすがに年老いてて、ちょっと往年のT800には見えなかった。キャラ付けも相まって、凄腕の年寄り用心棒みたいな印象。劇中の演出を見るとあえてやっているのはわかるけどさすがにね。
今作のT800もこれはこれで結構美味しい立ち位置だと思うのだけど、その割には他の主役とのかけあいが少なくて、サラ・コナーほどの重みは出ていなかったように感じた。
サラ・コナーとT800はシリーズの両輪だと思うので勿体なかった。

総評

T3以降とは違って、及第点以上の内容でシリーズへの期待感を取り戻させてくれた。これが完結編でもいいしここから新展開してもよい。最初からこれがT3として公開されていたら…と思わずにはいられない。
いい意味で思わずT2を再視聴させられてしまう作品。 ■

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?