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うどんを2杯いく日

うどんを2杯いく日

御茶ノ水・丸香

以前のnoteにてうどんが好きである旨をつらつらと書いた。小麦粉の歯応えと喉越し、暖かな湯気の風味、薬味がピリッと華を添える。最高ですよね。この日はうどんマニアの友人と一緒に、行ったことのないうどん店に行ってみようの会を設定した。

まずは御茶ノ水駅から少し坂を下った方面の神保町にある人気店・丸香さん。讃岐系のうどんがいただけるお店で、香川でよくみる黄色のランプが店先でくるくると回っているのが印象的だ。平日の昼過ぎ、外にずらっと十組弱の行列を作る盛況ぶりであった。


出典:食べログ

店内は撮影禁止であったため、画像は他の方の引用。透明度の高いいりこ出汁のつゆでいただく優しいうどんが運ばれてきた。一口食べて実感、いちばんのポイントはやや粗めに挽かれた風味豊かな小麦が楽しめる麺にあるようだ。

一般的なうどんのノンビリした雰囲気の麺とは少し違い、明確に穀物らしさを伝えてくれる味わいの主張の強さ。薬味でも天ぷらでもなく、あくまでどんぶりの主役は麺だぞという高らかな宣誓を浴びるようにすするひとくちは格別だ。



思い思いの麺に願いを乗せて

午後のおやつに向かったのは代々木・新堀さん。こちらは醤油ベースの濃いめのつゆでいただく博多うどんだ。店内は非常に洗練されており、ゆっくりと食事ができる座席で女子にもおすすめ。


麺のコシを感じられる冷やしをチョイス

醤油うどんや釜玉うどんなど基本のメニューがいくつかあり、そこに好きなトッピングを載せていくのがこのお店のスタイルだ。私は冷たいぶっかけうどんにおろしを載せてみた。

注文からその場で手打ちをしていただき、10分ほどで運ばれてきた丼に渦を巻く麺はまるで絹糸のようにしなやかな輝きを放っている。一口すすると、口当たりも想像通りのなめらかさ。よく挽かれた小麦の生地が細めにカットされ、喉越しは韓国の冷麺や中華麺をも思い出させるほどのツルツルさである。

これはおいしい。よく締まった冷やしとの相性が最高で、濃いめのキリッとしたつゆともよく合っている。こういうストイックなうどんを普段も食べたいものです。



うどん以外はこんな感じでした

グッドモーニング

この日はうどん以外にも都内のグルメを食べ歩いた。まずは朝早めに集合して珈琲ショパンさんへ。昭和8年創業の老舗ということで、店内は絵に描いたようなザ・喫茶店の雰囲気であった。

私は手前のアンサンドをチョイス。昔ながらのニッポンを感じながら、温かいティーをゆっくりといただいた。

喫茶店の「許されてる感」が好きで、逆にいうとその感じがないお店はあまり長くいられないなという気持ちがある。あなたはここにいていいんですよ、関与しませんよ、という解放と監視のせめぎあいみたいなちょうど中間に位置するスポット。同じように感じるのは平日の図書館、レイトショーの映画館のスクリーンまでの通路、ネコロボットが行き交う夜のガストなど。過剰なサービスもなく、ただ管理されてはいて、こちらは仕事としてここでスタッフをやってますけどもあなたは客としての職務を全うし居続けてもいいし、いつ出て行ってもいいのですという「許し」が心地よい。



以前noteに書いた「無料博物館のすゝめ」もご覧ください

喫茶やうどんの合間には、御茶ノ水・明治大学内にある博物館も訪れた。さすが名のある有名大学。綺麗に整備された展示室に誰でも無料で入ることができる。



この日は平日、数人の学生らしき団体と趣味の時間を過ごすオジサマたちのほかには誰もきていなかった。おかげでほとんど貸切のような状態で館内をぐるりと一周していく。

まず初めに明治大学の歴史の長さを物語る数々の資料を見る。


マグニートーみたいなヘルメットもあった




実際は処刑器具ではなかったといううんちくでおなじみ

先に進むと拷問・処刑器具コーナーがある。ギロチン、鉄の処女、石抱拷具(江戸の罪人が正座の上に重しを置かれるやつ)など古今東西の刑罰について学ぶことができる充実具合だ。


ちいかわですっかり市民権(?)を得たさすまた

見ていると思わず身体がむず痒くなってしまう。これらの道具の餌食になっていった罪人たちのことを思うと、ただただ「うわー」とつぶやくほかない。なんだかげっそりして博物館を後にした。



オリジナルブランド

自動販売機で明大茶を発見。物価高の昨今、100円というお手頃価格にも惹かれ購入してみた。

味もなかなかおいしい!普段飲むペットボトル緑茶の選択肢に入れても問題ないくらいのちゃんとしたお茶だ。系統としてはお〜いお茶などにみられる「緑茶の模倣ではなくそれという飲み物」という感じ。


そのほかにも、この日は中華、アイス、クレープなどさまざま欲望のままにエネルギーを摂取した。おかげで翌日まであまりお腹が空かないくらいの満足度合いであったが、たまにはこういうチートデイ的な一日があってもいいだろう。


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