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山登りで考えた、子どもへの効果的な声かけ #039

連休中、家族で近くの山に登りました。

5歳の上の子は過去にも山登りをしたことはありますが、今までになく高い山だったので「もう歩けない!」と途中何度も心折れそうになっていました。

最近、こちらの本を読み、子どもが思い通りにならない状況での親子の関わりを大切にしなきゃな、と考えていたところでした。そこで、これは良いチャンス!と、さまざまな声かけとそれに対する反応を見てみました。

頂上まで登れたらかっこいいよ!→×

これは全く効果なしでした。

頂上で何したい?→△

しばらく頑張りましたが、また急な坂が現れると泣き言をいいます。

そもそも、返ってきた答えが「鬼ごっこ!」。「ほんとに鬼ごっこしたいって言われたらどうしよう…」とかえって私がやる気を削がれてしまいました。

◯◯って10回言ったらアイスなしね!→△

何度か同じような泣き言を言っていたので、泣き言禁止が一定回数に達したら大好きなアイスを食べられない、という提案をしました。

アイスが食べられないと困りますし、ゲーム感覚なので泣き言の回数は無事減りましたが、それとがんばれるかは別問題です。

全部登ったら◯◯に教えてあげよう!→◯

がんばったことを好きな人にアピールする、という切り口です。息子の場合は保育園の担任の先生。

私がした声がけの中では、これが一番効果的でした。

この先に◯◯があるから行ってみな!→◯

これは私ではなく、すれ違った下山するおじいちゃんに言われた言葉でした。

聞いたとたん、走り出していました。

キーワードは「具体性」

いろんな声かけを試してみて、大事なのは、なんといっても話の具体性だなと感じました。

例えば、先の目標を示すときも「頂上で何したい?」だと、やりたいことは出てきても、それはあくまで子どもが今までに経験した範囲でのやりたいことに限定されます。うちの子の場合の「鬼ごっこ」も、保育園とか公園でやっているもののイメージだったのでしょう。頂上でやったらどんな感じになるのか、いつもとどう違うのか、ということがはっきりしません。

これに対して、すれ違ったおじいさんに言われた「この先に◯◯があるよ!」では、先にあるものが具体的に示されています。「◯◯ってなんだろう!見てみたい!」という具体的な欲求が掻き立てられます。

また、自己承認欲求に働きかける声かけも「かっこいいよ!」だけだとだめだけど「◯◯に教えよう!」と、かっこつけたい、承認してもらいたい相手の名前を出すことで、イメージが具体的になります。

アイスなし、も身近なペナルティと回数が示されているので具体性という意味では◯ですね。ただ、先にも書いたとおり、行動につながるかどうかはまた別問題。

私は、この抽象的思考能力が大人と子どもで差がある、という事実をこれまであまり意識できていませんでした。しかし、今回の経験をふまえて、何か子どもに伝えたいことがあるときは、目一杯具体性を上げて話すようにしたいと思います。

こちらの書籍も即ポチりました。

次回登山には、その山のどのあたりに何があるかと、その時期に子どもが一番承認して欲しい相手を事前リサーチして「ここまで行くと◯◯があるよ!」「頂上まで登ったら◯◯に教えてあげよう!」を組み合わせて挑みたいと思います!

ちなみに、結局鬼ごっこはしませんでした!よかった。

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