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ニートtokyoに出たら言いたいこと

日本語ラップが好きだ。日本語ラップという音楽はもちろん好きなんだけど、ラッパー自身の人柄を好きになることが多々ある。

ラップ・HIPHOPにかかわる人は面白い人が多い。
それを教えてくれたのがYouTubeチャンネル『ニートtokyo』だ。
ニートtokyoはSEEDAが主催するチャンネルで、主にHIPHOP関係者のインタビュー動画をアップしている。
一問一答形式で一本のインタビュー動画になっていて、短く見やすい動画であることが特徴だ。
背景のグリーンバックもニートtokyoのアイコン的なものになっていて、パロディ動画や画像なんかもちらほら見られる。
あれなんでグリーンバックなんだろう。かっこいいよな。

豪快に話をする人、音楽に対するこだわりを丁寧に教えてくれる人など、様々な人の話が聞けてチョー面白い。自分の周りの世界と違いすぎて、刺激やエネルギーをもらうこともよくある。

さて、もしオイラ(一人称未定)がなんかカッケエ職種について、ニートtokyo側から出演依頼のDMが来たらどうしようか、なんて妄想をかきたてる18の夜である。
もちろん、出るのは確定だ。快諾だ。爆了承(ばくりょうしょう)だ。出るには出るんだけど、DMが来てから出演の日まで、ずっと頭の中でなんかかっこいい返答を考えていて、日常に支障をきたすんだろうと思う。
インタビュアーは山田文大がいいな、とか
あの水、ペースよく飲めるかな、氷だけのコップをカラカラ言わせたくないな、とか
キモい間が生まれて、望んでない場所でカットされて、書体のフォントで『ニートtokyo』って出るの嫌だな、とか
コメ欄で大喜利されないかな、とか
本題以外のことも考えてしまって、寝れないんじゃないか。

等身大の発言が面白くて、それを視聴者が求めているチャンネルだということは分かっている。
でも、カッコつけたいじゃん?
最後のインタビュー動画から2週間くらい経って、
″〇〇の動画もう終わり?まだ見たいんだが”
って他の人の動画でコメントされたいじゃん?

そのためにもオイラはある程度、話を盛っちゃうんじゃないか。
よく聞かれる質問に「幼少期に聞いていた音楽」がある。
この手の質問は親のセンスが知りたいのだと思っている。
僕(オイラ飽きた)の記憶にあるのは車の中で聴いていた、さだまさしだ。
遠くへ出かけるときも、保育園の移動もさだまさしだった気がする。
父と母どちらの好みかは知らないが、まっすぐな恋愛も、ギャグも、郷愁も歌えるさだまさしを、幼いころに知れたのは感謝している。

ただ、ただ、ちょっとさだまさしじゃ弱いかなぁ~とも思う。
カッコつけて山下達郎とか細野晴臣とか大貫妙子とか言っちゃう気がする。
そんなマインドがダサいことは分かっているが、あのグリーンバックの前だぞ!?言っちゃうだろ。バカかお前。バカかお前。

あと、「恐怖体験」や「最低のバッドトリップ」「好きな銘柄」なんかもニートtokyoのキラーコンテンツだ。
5本くらいの動画の中で、パンチを残すにはここらへんの質問でカマすしかない。
でも、僕は多分こういう質問でカマせる側の人間ではない。
じゃあ、どう答えるのが正解なんだろう。

jinmenusagiが好きな銘柄を聞かれたとき、肌荒れ防止の塗り薬や美容品をたくさん答えた動画が、とても好印象だった。
またBicさんが、最高の混ぜ物を聞かれたとき、「フルーチェです」というのも、めちゃくちゃ面白かった。

こういう従来の動画をフリにした、カウンター的な返しだったら、まだできるんじゃないかと思う。
でもこのタイプの難しいところは、その人のキャラクターに依存しちゃうところだ。いい意味でギャップがあったり、キャラをしっかり一貫したりしてないと、ユーモアのある返しもブレが生じて、クソ滑りしてしまう。この塩梅が難しいんだと思う。ニートtokyoでたこと無いけど。

だから、最初に言ったように人柄が大事なんだと思う。
面白い発言もそうなんだけど、その人自身を求めている人もいる。
「らしさ」と「意外性」を数本の動画で意識して提示するのはとても難しい。
面接っぽくなったり、変に狙いに行って滑ってる若手の寒いやつにはなりたくない。
いかに純でいられるか。これだと思う。かっこいいのでもう一度。
いかに純でいられるか。これだと思う。
いまは意識してカッコつけて質問に答えちゃうと思うけど、もう少し人間を磨いて、まっすぐな発言で爆発を生んでやりたい。

グリーンバックの前、大きな声で「さだまさし」と言った時、僕は大人になるんだろうな、と思うのだ。


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