アニメーターの課題集⑱タイミングを大事にするために絵を抜く~落ちるスマホの動き
引き続き課題のまとめをやっていきます。
今回は落ちるスマホの動きを考える課題です。
①【課題の問題内容】みなさんもぜひやってみてください!
アニメーターの課題集ー動きの法則を理解するための第一歩ー 著作・監修 一般社団法人日本動画協会 人財育成委員会 より
②【自身の回答と考えたこと】
スマホを自分で落として見てみるにはいかないので、上の動画の1分16秒あたりの落ち方を参考にかいてみました。
作っていての疑問点は、こういった動画を参考にして作る時、
どの絵をいれればいいのか?ということです。
③解決策
絵をすべて入れ込むのではなく、全体のタイミングを大事にする
スーパースローの動画などをみると、たくさんの絵が入っていて、すべてひろいたくなってしまいます。ですが、それはスローだからその絵を撮ることができるのであって、それを全部動画に含めると微妙な感じになります。
なので、タイミングを考えて、絵を抜く必要があります。
イラストでも、全体のリズムを無視して、頭から詳細にかき始めていくと、うまくいかないのと同じで、アニメーションでも絵をなんでもかんでも詰め込めばいいというわけではないです。
絵を抜いて、タイミングをあわせたものがこちらです。
絵自体の修正はなく、絵のタイミングのみを修正したかたちになります。
枚数が多ければいいっていうわけではないんですね。実際の現場でも、かいた絵を抜いたり、足したり、タイミングを調整しているということ。かいても捨てる絵があるということです。
参考動画をみると、地面に落ちてから止まるまで0.5秒弱ほどになりそうな感じ。コマ送りしてコマ数を数えてみると、12コマでした。30フレームだとすると、やっぱり0.5秒ほどです。いきなり頭から動きをかきはじめるのではなく、はじめに、その動きの全体で何秒、何コマかかるのかを考えるのが大切です。
自身がはじめに作ったものは、落ちてから止まるまで24コマあり、1秒かかってしまっています。絵をいれすぎて、倍の時間がかかってしまっている…。
コインの課題の時に、間の絵をいれないと、コインが回る方向が伝わらないというアドバイスをいただいたことがありました。それもあって、スマホがはねる方向や回る方向にいちいち絵をいれた結果、時間がのびてしまいました。
ただ、コインの課題と違うのは、ゆっくり回転していくコインに対して、携帯が落ちるのはもっと短い時間の動きということ。こういう時は、タイミングの方を大切にした方がいいです。忠実に動きの絵をかくよりも、そちらの方がそれらしく見えます。
④その他のTips
その他①:影をつかう
ものが落ちたりする時など、地面影をいれると、落ちている感じがより伝わりやすくなります。
その他②:絵がない時間をつくる
添削後では、動き出しのA-1の前に、絵がない空白の時間をいれました。
今回、スマホが落ちてくるシチュエーションなので、上から落ちてくる感じが空白の時間が少しあった方がより出ると思います。
★最後に再度比較
次は布の動きの課題です~。
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