2020/3/30 「ターミネーター」・「ターミネーター2」

昨日と今日立て続けに観たので忘備録的メモを。

ターミネーター
原題:The Terminator 
監督:ジェームズ・キャメロン
脚本:ジェームズ・キャメロン/ゲイル・アンハード

ターミネーター2
原題:Terminator 2: Judgment Day 
監督:ジェームズ・キャメロン
脚本:ジェームズ・キャメロン/ウィリアム・ウィッシャー


※ネタバレ多分してます


映画好きなら観ておかないといけない名作を今まで観ていなかったのは恥ずかしいですが、やっと観ましたターミネーター&ターミネーター2。

面白かったあ〜
以下感想を。

まず最初のターミネーターを見終わったあとは、「意外と単純な話なんだなあ」です。物語の構造としてはサラ&リースとターミネーターの追いかけっこなので目的もハッキリしてるし分かりやすい。てゆうかシュワルツェネガーがめっちゃ有名だから、ターミネーターって彼のイメージが強かったんですが、彼は悪役なのですね!(そこからかよ…って感じですが)

正直リース・カイルがジョンの父親なんだろうなというのは割と早く予想してしまって、彼がサラにジョンや未来の話をしたとき、ジョンのことを「自分と背丈が同じくらい」と描写したので、ああ、と思いました。
物語を作ることを勉強していると大抵のセリフや話の筋を予想するのが得意になってしまうので、単純に楽しむっていうのができなくなっちゃうんですよね苦笑
あとはこうなりそうだけどまさかそうしないよね…?っていう展開が来ちゃうとちょっと萎えたりします笑
だからリースとサラのラブロマンスは若干俯瞰で見てしまいました(まあマイケル・ビーンがカッコいいから全然許すけどね!)

でもあのターミネーターの執着心と無情さは本当に恐怖泣(しかもこれが2を更に面白くさせてるトリガーっていう!!!)だって今これ書いてる時に家の呼び鈴鳴ったんですけど、ちょっと出るの怖かったですもん笑
あとは久しぶりに怖っっていうカーチェイスシーンでした。車が道路を擦る感じとか、こうグシャって感じが今のアクションシーンとか意外と無いのかも…と。いや待てよ…カーチェイスがある映画を最近観てなかっただけかもしれません笑まあそれは置いといて、とにかく疾走してるスピード感とかすごくリアルでした。やっぱりカメラワークを無理してないからなのかなあ。あとはめっちゃ派手な爆発とか炎とかすごくカッコよかったです。

で、ターミネーター2ですよ。
いやああ……これは1があるからこその設定の面白さで本当凄いなと思いました。いやもちろん展開、演出、俳優の演技ありきなんですが、それでも前作で恐怖の象徴として印象を残しているターミネーターを味方に持ってくることで、最終的には液体金属のT–1000のみならず、人間界の警官たちも敵(障害)になるってとこまでいくんですよ。それがわかった時すげえええってなりました笑 だって前作と全く同じ登場の仕方をしても全然意味合いが違うから。だから、あの研究所での大量の警官vsサラ達っていう大迫力アクションシーンが生まれるのであって、これをいきなりやったら多分説得力ないですよね。しかもジョンとの約束によってターミネーターには人を殺せないという制約も課される。ターミネーターなのにterminate できないっていう。1ありきの2であって、なんだろう続編ってあまり面白い印象がないんですが、これは続編がなければならない数少ない作品の一つだと思いました。というか本当にやりたかったのは2なんじゃないかって思うぐらいです。だってだって、今英単語にも触れましたけど、ターミネーターの語源、terminateって「終わらせる」って意味があるんです。1では人の命を終わらせる、つまり殺人機、処理マシーンとしてのterminator(終わらせる者)。だからサラが最後粉塵機みたいなのでターミネーターを潰す時に「you are terminated, fucker」って言うんです。私の耳が合ってればですけど。でも2では未来で起こるであろう悲劇を防ぐ、つまり「終わらせる」のがterminatoer(終わらせる者)なんですよ。だからターミネーターが自分から溶かしてと言うのも必然であり、彼が自分から言わないといけなかったんですよね……
1ではサラとリースが未来を守る役割をしていましたけど本当の意味でterminate させたのは終わらせる者という名のターミネーターであり、2でやっと題名の真意がわかるっていうやばさ。いやこれが本当にそう意図して作られたかはわかんないですけど、でもとにかくうっわーってなりました…絶対に1がないとここまで深く考察できない。
他にも、とにかく登場人物達が1から2までの間の時間をあの世界の中で生きてたんだと信じられるのがすごいです。ターミネーターを味方に持ってきたことだけでなく、サラが精神病院に入れられてるっていうのも、残酷ではあるけどリアルですよね。大体お気に入りのキャラクターとか登場人物って愛着湧いちゃうから、話書いてる人からするとそのキャラを贔屓というかカッコよくしちゃいたくなるというか幸せになってほしいと思ってそうしちゃう傾向にあると思うんですよ…(少なくとも私はそう)
でも極力平等に扱ってるのがすごいなと。平気で怪我させるし、辛い目に合わせる。もちろん物語が破綻しない程度にしかできないですけど、でもそれが製作サイドの趣味とかサディズムでもなく、本当にありそうだな…っていうなんでしょう…必然の偶然を作り出せるのが凄いんですよね…物語の構造上必然でなくてはいけないけど、物語の世界では偶然でなくてはならない…みたいな。物語に説得力を持たせる要素の一つだと思います。

で、一番やばいのが、愛やべえ、愛ってやっぱ凄えって観たあと思えるところなんですよね。ジュラシックパークとかもそういうの凄いなって思ってたんですけど、ターミネーターもその種類の映画だったんだなって。
設定、アクション、展開からそれはもう超一級のエンタメであり、ハラハラドキドキワクワクできる。でもそういうエンタメ映画って他にもたくさんあると思うんですよね。で、そういうのって割と設定の突飛さとか演出の派手さで観客の「面白かった〜」を引き出してると思うんですけど、ターミネーター2はそれが「愛ってやっぱなんか凄いんだよ、人間の温かみってなんか良いよな」っていう言葉にできない何かを伝えるためのツールとしてしか使われてないのが凄すぎだなと笑 あくまで観客の集中を画面に留めておくためのワクワクハラハラドキドキであり、俺たちが伝えたいのはそんなとこじゃねえっていう感じが、うひょーってなりました笑 
観る人によっては最後のナレーションは直接的すぎるかもですし、ターミネーター以外の作品もきっと何かしらのメッセージ性は表現していると思うので、人それぞれ意見があっていいと思うんですけど、でも今の私にはできない物語の作り方ですし、私はやっぱり沢山の人が楽しみながらも何かを受け取ってナンボだと思っているので、うひょーっとしかなりませんでした笑

多分もっともっと凄いところは沢山あるんだろうけど、今の私がびびっと思ったのはこれぐらいですかね…いやあ、物語、設定重視で観てたけど、これ演出に絞って観ても凄いところ沢山あるんだろうなあ…早速 Behind the scenes を観ていきたい次第です。あ、そう、多分この作品、原語で理解しようとすると更に面白いのかなって思いました。だからscriptを公開していたらダウンロードして、英語の勉強と戯曲の勉強同時にやりながら分析しようかなと思います。

とりあえず今日はここまでで、皆さま楽しい映画ライフを✨

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