伊奘諾神宮

(2021年11月5日の記事)

ずいぶんと前の話になる。
商売でかなり成功されてるお客様から「神社へお参りに行っている?」と聞かれたことがあった。一応これでも商売をしている身ではあるので、意外とそういうことには敏感で、年に何度かと、近所の神社へはたまに仕事前に寄っている。と言ったのだが、その方は毎月一日は必ず淡路島にある伊弉諾神宮へ行っている、という。
この手の話は本にもよく出でくることで、いわゆる成功者と呼ばれる人が大切にしているルーティンだったりする。なんならこれのお陰で今の成功がある、なんて言ってみたり。良き効果があると書いている。いやもっといえば、日本人たる者の行動として神社参拝は生活の一部だと紹介されていることもある。
もんどらーめんの大将は、ほぼ連日行っていると聞いたことがある。そのタイミングで新メニューのレシピが降臨してくることもあるらしい。また別で商売をされているお客様は伊勢神宮へお参りへ行き、会社に置く神棚を買って帰ったところ、売り上げが倍になったという。
凄いじゃないか。ふむ、成功の影には必ずや人知れない何かがあるけども、神社参拝。侮れぬな。そして、思う。やっぱりやってるんよデキる人たちは。当たり前のように、と。
商売の成功は売り上げだけでは計れないが、売り上げは目に見える結果なのでやっぱりそこへのこだわりは大事だよなとか思ってみたり。
素直な僕は、話を聞いたその週、淡路島の伊弉諾神宮へお参りへ。神棚まで買う欲深さを出しつつ、伊弉諾神宮の神聖なる空気をカラダいっぱいにチャージして帰ってきた。
結果は見ての通り平和に過ごせている。倍の売り上げを叩き出したわけではないが、神棚に手を合わせてるようになって以後、何かに守られている感が強くある。もはや気持ちの問題だろうと思うが、それでいい。いや、それがいい。僕に流れる日本人としての魂が喜んでいるのがわかる。
さて、淡路島にある伊弉諾神宮。パワースポットという弱い言葉で済ませてしまうのは勿体ない。何せ我が日本国の始まりの地である。僕の浅い知識で説明するよりも調べて欲しいが、ざっくりといえば、この日本で有名な神社といえば伊勢神宮、出雲大社であろう。ここに祀られるている神の親が伊弉諾神宮にいる神なのだ。そう、超有名神社の生みの親ってこと。
伊弉諾神宮からこの日本国が始まっているのだよ。
こんなにも身近に力のある神社へ行ける兵庫県民、めちゃくちゃラッキーじゃないか。遠路遥々しなくても、行こうと思えばいつでも行ける。知らなかった人は必ず一度は訪れるべきだし、一度行った人は二度目、三度目も行くべきだ。
僕が行ってほしいと言っているにはワケがある。お客様の話である。彼氏と付き合って長くなり、結婚のタイミングを逃しているという方がいた。もうお互いの認識で事実婚状態。改めて、結婚しようとはならず今の関係に慣れ切っていた。そんな中、僕が伊弉諾神宮の話をした。二人の関係を先に進めるつもりで話したのではなく、淡路島へ遊びに行くなら寄ってみてはどうか?と提案した。
神社での作法と言いますか、自分がどこの誰であるかを神様に名乗ることも大事で。住所、氏名、日頃の感謝は手を合わせた時に必ず伝える、神社に行ったならそれは必須ですよともお伝えした。
で、後日来店され、「実はー」から始まって、結婚することになりました。とご報告が。聞けばあの時、伊弉諾神宮に寄って一週間以内にプロポーズがあり、結婚することになったんですよ、ありがとうございます、と。おめでとうございます。よかったですね!でもまた何で急にプロポーズされたんですか?いやーわからないんですけど、伊弉諾神宮行ったからですかね?って。
ほほ!こりゃ凄い。お客様はめちゃくちゃ僕に感謝してくれるんですけど、それは違う。僕は話をしただけ。きっかけにしては小さすぎる。凄いのは伊弉諾神宮であり、素直に寄ってくれたお客様。
おまけにもう一つ。伊弉諾神宮の御神木の神々しい写真を待ち受けにして十日。なんと彼氏ができそうだという。これもまた凄いじゃないか。威力抜群過ぎて怖いくらいだけど。そういうことなんだよ。
商売。結婚。恋愛。人の人生を支え、さらに向上させてくれる。そして何より、この日本国が始まったとされる地、伊弉諾神宮。ただのパワースポットじゃないのは間違いない。一度ならず何度でも行って、祀られる神様と友達になり、これからの人生を見届けてもらうなんてどうでしょう。
神様は存在しませんが、そこに’いる’ことを感じることで心が穏やかになります。みえないものを感じるって素敵ですよ。

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