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RPAが必要な会社と要らない会社

あなたは今RPA活用していますか?RPAは近年急速に導入が進んだ業務自動化のソリューションです。

私は3年程RPAの導入支援に携わって来ましたので、その中で感じたRPAのメリット・デメリットをお伝えして、自社の導入判断の材料にして頂ければと思います。

自社にRPA必要?不要? (1)

自動化=RPAではない

まず、RPAを導入したいと考える理由のほとんどが「業務を自動化したい」だと思います。しかし、自動化したいから何でもRPAを導入すれば良いものではありません。自動化するための手段はRPA以外にもシステムやサービスの活用だったりBPRまたは外注することによって解決することもできます。

そもそもRPAとは何かというと、「システムのUIを操作して自動化すること」だと考えています。UIとはユーザーインターフェースで人間が操作する為の画面です。

逆にRPAではない自動化とは、新規にシステムを構築することやAPIを操作した自動化が該当します。

他にもローコードで開発できることなどもRPAの定義としてあげられますが、本来は本質的な特徴ではありません。しかし、日本に輸入される時にエンジニアでなくとも開発できることにスポットライトがあたったこともあり、RPA開発=ローコード開発の自動化とされるケースも多いです。


RPA導入のメリット

・システムだけでは埋められなかった業務を自動化できる
従来の開発だけで全ての業務を自動化しようとした場合、API連携ができるかが鍵でした。逆に言うとAPI連携できないシステム同士は自動化することができないので人によるオペレーションで補完するのがスタンダードでした。しかし、RPAはUIを操作するため人が操作することの出来るシステムであれば理論上全てのシステムを連携・自動化することが可能になります。

そのため、業務ロジックを明確に定義できるものであれば全てRPAに任せることができます。

・スケールすれば1業務あたりの自動化コストが低くなる
RPAの開発は基本的にローコードで行うものが多く、一般的なシステム開発と比較してスピーディかつ低コストに進めることができます。

10業務、100業務と自動化業務の数をスケールさせることができれば長期的にみて大きな費用対効果をとることができます。

RPAの費用対効果曲線


RPA導入のデメリット

・イニシャルコストが高い
RPA導入のコストはライセンス費用に加えて技術者の費用、開発を内製化する場合も教育コストがそれなりにかかります。そのため、1業務や2業務自動化した程度では費用対効果をとることは難しく即効性のあるソリューションではありません。


・技術負債となるリスクがある
RPA開発は良くも悪くもとっつき易く、技術的に未熟でもそれっぽいものが作れてしまいます。RPAはUIを操作している分、エラー発生の割合も高いので品質の悪いロボが大量発生した場合人がやるより効率が悪くなってしまう可能性があります。

ローコードなので実装者の選定を蔑ろにされがちですが、後の運用に大きく影響しますので実装者の選定は重要です。

RPAが必要な会社

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必須条件
・業務のシステム化を行っている
RPAの導入はまずシステムありきです。それが無いならRPAの前にシステム化を検討しましょう。

・専任のバックオフィス部門がある
RPAはイニシャルコストがかかるため、ある程度規模のある企業でなければ効果を発揮しません。目安としては専任のバックオフィス部門が存在する程度の規模であれば検討には乗ります。しかし自動化余地のボリュームは企業によってバラバラなので、まずは業務の洗い出しを行って効果の試算をして検討しましょう。

RPAが要らない会社

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・ほとんどの業務がアナログ
業務がアナログすぎるとRPAは役に立ちません。まずは業務のデジタル化から始めましょう。

・システム化によって業務がほとんどカバーされている
完璧なシステムを組むことができればRPAは不要です(この世に完璧など無いが)
完璧とまでは行かなくてもシステム化によって業務の大部分が効率化されている可能性もあるので、現在人がどの程度業務をカバーしているか洗い出しましょう。

・専任のバックオフィス部門が無い
私の会社は業務改革のプロが集まっている会社ですが、自社業務のRPA化はほとんどしていません。
規模が小さすぎて効果がほとんど無いからです。

まだ専任のバックオフィス部門が無いのであれば、まずは特化型SaaSなどを使って業務効率化を進めることを検討しましょう。

おわりに

RPAにはメリット・デメリットがありますが、正しく使えば大きな力を発揮できるソリューションです。実際の導入方法などは別でまとめますのでお楽しみに!

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