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小学生向け 読書感想文 「アメリカの高校生が読んでいる金融の教科書」その2 ※私の見解も含めて、小学生向けに分かりやすく紹介しています。

②サブプライム問題(もんだい) 住宅(じゅうたく)バブルはなぜ起(お)きたのか

ここからは、実際(じっさい)にアメリカで起きた「サブプライムローン問題(もんだい)」について説明(せつめい)していくね。

21世紀(せいき)のアメリカは不動産市場(ふどうさんしじょう)、特(とく)に家の価格(かかく)が上がっていたんだ。1997年から、2006年までの10年間(ねんかん)で、家の価格は2倍(ばい)になったんだよ!

テレビも「みんな、この成功(せいこう)の波(なみ)に乗り遅れるな(のりおくれるな)!」と放送(ほうそう)していたり、「みんなが住宅(じゅうたく)を持てるようにしよう!」というアメリカ政府(せいふ)の政策(せいさく)もあったんだ。こういった状況をいわゆる「バブル」というんだよ。

※ バブル ・・・ 株式(かぶしき)や土地(とち)などの一部(いちぶ)の資産(しさん)が、ギャンブル的な取引をされることで、価格がものすごく上がって、適正(てきせい)な価格(かかく)をとても上回った状態(じょうたい)

このバブルの原因は日本にはない「ホームエクイティローン」という金融(きんゆう)ローン制度(せいど)のおかげだったんだ。

たとえば、君がローンを組んで3000万円(まんえん)の家を買ったとしよう。3000万円のほとんどがローンです。

数年(すうねん)たって、ローンのうちの1000万円を銀行(ぎんこう)に返しました。近所(きんじょ)の家の価格が上がって、今この家を売ると5000万円だと見られている。住宅ローンはあと、2000万円(3000万円-1000万円)で、この家を売ろうとすると5000万円になるわけだから、5000万円-2000万円=3000万円がこの家の価値(かち)ってなるんだ。この3000万円を貸してくれるのが「ホームエクイティローン」なんだよ。

みんなこの「ホームエクイティローン」を使って、今の家に住みながら、この3000万円で、もう一軒(いっけん)家を買ったり、車(くるま)を買ったりしていたんだ。特(とく)にお金持ちがどんどんお家を買っていった。1997年から2006年までの10年間で、家の価格は2倍になった。家の価格はどんどん上がって、いろんなお店の人も大忙し(おおいそがし)、お店も大繁盛(だいはんじょう)、景気(けいき)もどんどん良くなっていったんだよ。

だけど、しばらくすると、お金持ちがたくさん家を買ってしまったので、少し、このお家をたくさん買う流れも落ち着いて(おちついて)きたんだね。お金持ちはあまり家を買わなくなってきたんだ。お店の人たちは新(あたら)しくお家を買ってくれる人を探(さが)し始(はじめ)るようになった。そこで、お金持ちではない人たちに家を買ってもらおうとしだしたんだ。それまでローンを組めるのはお金持ちだけだったんだけど、お金持ちではない人たちもローンを組めるようにしてしまった。お金持ちではない人たちはローンを組んだことがなかったし、家を買えて大喜び(おおよろこび)したんだ。お金持ちだったら、何千万(なんぜんまん)というお金も少しずつ返すことができるかもしれないけど、お金持ちではない人はそうはいかない。

すると、2006年12月をピークに、家の価格が下がり始めた。

家のローンの金利(きんり)も上がってしまって、家を買おうという人が減(へ)りはじめ、それによって家の価格が下がっていったんだ。

家の価格が下がり始めると困った(こまった)ことが起きる。みんなが家の価格が上がることを前提(ぜんてい)に家を買っていたんだ。家の価値が高くなる分お金を貸してくれていた「ホームエクイティローン」が成り立(なりた)たなくなるわけ。家だけでなく、車なども買っていた分がそのまま借金(しゃっきん)になってしまう。

お金持ちではない多くの人が、すぐに家のローンを返すことができなくなりました。

また、同じように世界(せかい)の銀行(ぎんこう)は「貸したお金が戻(もど)ってこない!」と大いに困りだしだ。銀行は貸したお金を手元(てもと)に取り戻そうとします。取り戻そうにも、お金持ちでな人はそんなお金を持っていないし、全部(ぜんぶ)が戻ってくるわけもなく、銀行は倒産(とうさん)に見舞(みまわ)れるんだ。世界の銀行は新しくお金を貸すのに慎重(しんちょう)になって、本当にお金が必要な会社もお金を借りることができなくなり、倒産していった。

これが、いわゆる「サブプライムローン問題」の実態というわけだ。


ここまでよんでくれてありがとう。この本のお話はまだまだつづきがあるんだ。もしきょうみがあったら、ぜひ本を買って、読んでみてね。最後に一言だけ。家は賃貸(ちんたい)が一番!(笑)

それではまた!


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