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整体院にホームページは必要か?

SNS全盛期の今、ホームページを作るかどうか迷う先生も多いと思います。手間もお金もかけてつくって意味があるの?という疑問も当然だと思います。
そんなあなたに整体院ホームページ作成のメリット、デメリットについて解説し、あなたの院に必要かどうかの判断材料を提供できればと思います。


ホームページの目的とは

ホームページをもつ目的は大きく2つあります。それは「集客」と「院の紹介」です。
一昔前の治療院や整体院の集客は電話帳、チラシ、新聞や情報誌の広告、そして口コミなどでした。その後インターネットの普及と共にホームページとブログが強力な集客ツールとして登場しました。
しかしそれもやがて廃れ、現在はSNS集客力が1番です。SNSは何より手軽で誰でも始めやすいと言うメリットがあります。お年寄りでもSNSをしている人が沢山いるくらいですから使いやすいのです。それでいてお金もほとんどかからない。まだしばらくはSNS集客が主役になるでしょう。

ではもうホームページは不要なのか?SNSだけでいいのか?そういう院もたくさんあります。一方で今でもホームページで集客している整体院もあります。何が正解なのでしょう。私は目的に応じて考えればいいと思います。

目的1.集客のためのホームページ

「集客の為にホームページは有効か?」と問われれば、その答えは「あまり期待しない方がいい」となります。
もちろんホームページ単体で集客している人もいます。しかしホームページで集客するためにはGoogleなどの検索エンジンで上位表示されることが必要になります。そのためにはSEOと言う上位表示されるための対策が必要になるのです。

SEO対策とは何か?

よく聞くSEO対策とは何か?私の解釈では「Googleに気に入ってもらえるようにご機嫌を取りながらホームページを作ること」です。
これはどういうことかと言えば、ホームページは本来そのサイトを見に来たユーザーのために作るものですが、SEOはgoogleなどの検索エンジンのルールに合わせて作るものです。視点はユーザーではなくGoogle。いくらユーザーに評価の高いサイトを作ってもGoogleの評価が低ければ上位表示はされません。これは大事なポイントだと思います

しかしSEO対策をするメリットもあります。それはGoogleが理想とするサイト構成を意識することで、オーソドックスで閲覧者も見やすいホームページ構成を作ることができる点です。自分の書きたいことだけ書きなぐったようなサイトをつくるくらなら、サイトのプロのGoogle基準に合わせて作る方がはるかに無難だともいえます。

逆にデメリットはまずお金がかかること。SEO対策は刻々と規準が変わるので常にアップデートして行かなくてはなりません。そんなことを素人の私たちがするスキルも時間も無いので、多くの場合専門業者の助けを借りることになります。当然お金がかかります。

またもう一つは院の個性を出しにくいことです。SEO対策では「いわゆる」整体院らしいホームページを作ることになりすので、あなたの院の個性を表現するのが難しくなることもあります。(私はそこで限界を感じてSEO対策はやめました)

このように考えると、「お金をかけずに」「個性を活かして」かつ「集客のできる」ホームページを作りたい!というのは現実的になかなか難しいと言わざるを得ないでしょう。

目的2.院をより知ってもらうためのホームページ

集客ができないならホームページなんて作る意味ないのでは?という人に伝えたいホームページの役割があります。それは「院のことをより知ってもらう」という役割です。

ある程度の規模の会社には必ず「会社案内」と言う名のパンフレットがありますね。内容は必ずしも面白くなかったりしますが、それでもちゃんとした会社はパンフレットを作っています。ペーパーレスの時代、紙離れの時代でも企業パンフがなくなる気配はありません。

それは何故か?もちろん必要だからです。

企業パンフとしてのホームページ

私たちの整体院に初めてくるお客さん、あるいはどこかいい整体院がないかとネットサーフィンをしているお客さんのことを想像してみましょう。あるいは私たちがパーティで使うレストランを探してネットサーフィンをしている時を想像してみましょう。

人は大なり小なり初めて行くお店に不安を抱えています。どんな店かな?どんな店主かな?サービスはいいかな?駅から近いかな?評判はどうかな?
お金を出す以上はできるだけよいサービスを受けたいし、後で「期待はずれ!」「損した!」と思いたくないもの。だから一生懸命に情報を集めて吟味します。

そんな中で私たちの整体は身体に直接触れる仕事。密室で二人きりになることもあります。それはレストラン探し以上に不安を抱えた真剣なリサーチになるでしょう。
もちろん私たち自身はちゃんとしている自覚があります。そんな心配要らないよ、と当然思っています。でもはじめてのお客さんにはそれは理解できません。

初めてのお客さんの不安をできるだけ安らげる、「あ、ここはちゃんとしてそう」と信用してもらいやすくする、そのためにはSNSよりホームページの方が力があります。企業パンフと同じ役割を果たしてくれるのです。「こんなちゃんとしたホームページを作っている院なら大丈夫そうだ」と。

あなたの院はどちらのタイプ?

このように集客ツールとしては大きな期待は出来ないものの、信用をえるパンフとしての意味は決して侮れないホームページ。
その必要性はあなたの院のタイプによって変わります。この点解説していきましょう。

いわゆる一般的な整体院

もしあなたの院が特に個性のない(と言ったら失礼ですが)、よくあるタイプの整体院やサロンであるならば、また院長であるあなた自身が特に伝えたい強いメッセージがないならば、ホームページを作らなくてもいいかもしれません。
お客さんの多くはすでにいくつかの整体院やサロンに行った経験がありますから「ああ、整体院の揉みほぐしはこんな感じね」と予備知識があります。だからその説明は省いても良いのです。
むしろホームページという手間のかかる仕事に時間を割くよりも、SNSを沢山発信したり、効果的なSNS発信を研究する方が集客に役立つことでしょう。
また広告費があるならばhotpepperなどのウエブ媒体を使えばホームページ代わりに院の情報を紹介できますし、集客にも期待できます。ホームページは無くてもいいかと思います。

ちょっと個性が強い整体院

うちの整体院はちょっと個性的なんですよ。独自の技術やコースメニューがウリなんです。僕はこんな想いで整体院をやってるんです。この強い想いを伝えたい。
このような方はホームページを持つことをオススメします。

もちろんこれらの情報はSNSでも発信できますし、どんどんされると良いと思います。でもそれでもホームページは持っておいた方が良いものです。

なぜか。それはSNSは全部を見てもらえないことが多いからです。伝いたいコースや想いがあるとして、それを毎日毎日書くなら伝わると思います。でも月に1度しかそういうことを書かないなら、他の投稿に埋もれてしまいますね。お客さんには伝わらない可能性が高いのです。

しかしホームページを作り、そこにちゃんと書いておけば、そしてそのホームページへのリンクをSNSのプロフィールに貼っておけば、「予約しよう」というほどの人ならざっとホームページを見てくれます。あなたの想い、個性(クセ)も含めて了解した上で来院してもらえるのです。

了解し「ここの個性が好きだわ」と思って初来院くださるとその後のお付き合いも円滑になりやすく、長く続きやすくもなるでしょう。
ですから個性の強い院、想いの強い人はホームページを作る方がいいのです。

ホームページの作り方

いざホームページを作るには具体的にどうすれば良いのか。業者に頼むか、自分で作るか。そのメリットデメリットは?
ホームページを作りたい先生のとるべき選択肢についてご提案します。

専門業者にお願いする

全くホームページなど作ったことの無い先生は、ホームページ制作業者に委託するのもひとつの選択肢です。
彼らは(レベルはまちまちですが)、少なくとも私たち素人よりも魅せるデザインを知っています。読みやすい文書、説得力のある構成、場合によってはSEOに長けているかもしれません。「その道のプロ」に相談するのは経営の基本ですね。
しかしホームページ専門業者に委託することで生じる2つのデメリットもあります。

ホームページ専門業者に委託するデメリット

ホームページ専門業者に委託する時には2つのデメリットがあります。この点についてはよくよく検討することが大事です。

デメリット① 制作費が安くない
一般的にはホームページ一式で数十万円かかります。潤沢な資金があるならばいいですが、そうでないならそのお金は内装費や宣伝費など他に回す方が良いかもしれませんね。

デメリット②更新に手間とお金がかかる
ホームページは1度作ったら終わりではありません。ホームページ完成を山登りに例えると2合目か3合目位です。

一通りできたあと、しばらく経営をしていると「ホームページのここを変えたいな」という所が必ず出てきます。沢山出てきます。そのような時に変更をするのは初めにホームページを作ってくれた業者です。
「ここを変えて欲しい」「分かりました。1箇所変更で〇円になります」と、いちいちお金がかかります。
良心的な業者でお金がかからないにしても「〇〇ページの〇行目の~という文言を~という文言に変更してください」「分かりました。〇ベージの〇〇行目ですね。数日変更の時間をください」という感じで、「今すぐ変えて欲しいのに、、」というもどかしさ、いちいち説明する面倒さが付きまといます。たとえ一文字の誤字の修正でもいちいち連絡しなくてはなりません。

メンテナンスのお金と手間。この二つのデメリットは知っておいた方がよいでしょう。

自作する

このような手間とお金をかけるくらいなら自分で自作した方がいいんじゃないか、という人もいると思います。実は私もそうでした。初代~3代目のホームページはプロの制作業者に作ってもらっていましたが、以後は自作に切り替えました。初めに多少勉強はしましたがすぐに慣れました。

では特に専門知識のない整体師がホームページを自作するには具体的にどうすればいいのでしょうか。

より精密に作りこみたい人にはワードプレスというソフトがあります。基本無料ですが多少なりとも勉強は必要なので、それが苦にならないという人にはお勧めです。

しかし私のようにそんなに時間をかけたくない、ウェブは詳しくない、という人にはもう少し簡単な方法があります。それがホームページ作成ソフトです。

ホームページ作成ソフト

世の中には「コンピューターにあまり詳しくないけれど自分でホームページを作りたい」という人が少なくないようで、素人でもホームページを作成できるソフトがいくつもあります。例えば「Jimdo(ジンドゥー)」や「Wix.com」などです。
これらの制作ソフトは無料版から有料版までさまざまな種類があります。操作方法はSNSをしている人ならその延長でできるくらいで
、慣れればそれほど難しくはありません。まず無料版からでも始めてみればよいでしょう。

ちなみに<あかつき整体カレッジ>はJimdoで作りました。<ハラ揉みわごいち>もずっとJimdoで作って更新メンテしています。
有料版なので年間1万円ちょっとかかりますが、それで納得のホームページを持てるなら安いものと思います。

まとめ。と、おすすめ。

以上まとめましょう。
集客だけを考えるなら、ホームページは手間のわりに成果が少ないかもしれません。SEO対策をしっかりできる人やホームページ内でコンテンツやブログを充実させることができる人なら、ホームページにも一定の集客力はあるかもしれませんが。

しかしホームページには集客の他に大きな役割があります。それは社会的な信用をつくるということです。SNSしかない整体院と、しっかりしたホームページも持っている整体院ではやはり印象が違います。大事な身体を預けるという整体院では信用は大事なテーマです。
たとえ目先の集客につながらなくても、よりベーシックな信用づくりという意味においてホームページの果たす役割は決して小さくないでしょう。

このようなことを総合的に考えると、できればホームページは作った方がよいと考えられます。

また最後にこれは私の考え、おすすめですが、ホームページを作る過程において大きな恩恵があります。それは自分の経営の振り返りです。

ホームページは企業パンフレットと書きましたが、ホームページを作るということは「私たちはこういう整体院です」という自己紹介をすることと言えます。
何を目指しているのか。どんな価値を提供しているのか。どんな人に来てほしいのか。どういうお付き合いをしたいのか。
そんなことを考えながらホームページを作っていくわけです。ということはつまり「私はいまどんな整体院を作ろうとしているのか」と経営について考えることになります。

経営者と言えども日々が忙しいと経営について振り返る機会が無くなっていきます。特に整体院に多い個人経営の場合にはなおさらです。経営者は常に今の院の経営状況を把握し、未来への布石を打ち続けなくてはなりません。ホームページをつくるということは、自分の経営を客観視することができるので、必要な手を打ちやすくなるのです。ですからできるだけホームページは持った方が良いし、できれば自作するのが良いと私は考えます。

ご参考になれば幸いです。

三宅弘晃


参考になるかはわかりませんが、Jimdoを使って私一人で作ったサイトです。ブログ以外のメインコンテンツは二日で作りました。素人でもこのくらいはできる、、、という例です。


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