見出し画像

薄い壁一枚

■2023年(両親81歳)

11/23 
母、エントランスで転倒 続き(5)

11:15 看護師さんに外で待っていてくださいと言われ、廊下に促される。

尚子 「え! ここで縫うんですか?」

看護師「はい。」

てっきりどこか手術室に移動して行われるのかと思っていたら、この処置室でそのままとは。

驚きつつ退室し、看護師さんにドアを閉められる。

こんな薄い壁一枚を隔てた奥で母の縫合手術が行われると思うと、ソワソワしてとてもじっとしていられない。

大丈夫だろうか。

と、「イタタタター」と突然母の叫び声がドア越しに聞こえてくる。

胸が締め付けられる。

「痛い!!」

母の悲痛な声が断続的に聞こえてくる。

麻酔の注射にでも痛がっているのだろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?