だからライブ通いはやめられない
コロナ禍、多くのライブやフェスが中止になった2020年。ワクチン接種をはじめ、感染拡大防止対策がとられて、少しずつ再開された2021年。そして2022年。静かに観ることが当たり前になり、叫びそうになるのをこらえながら2021〜2022年上半期、いくつかのバンドのライブを観に行った。2020年より以前はライブに行くことを参戦すると言っていたが、ここ数年は激しくさけぶことも踊り狂うこともないので(モッシュやダイブはできない人)「観る」という表現がふさわしい。
コロナ禍のライブ初めは2021年1月30日10 FEET。最初の一音が鳴った瞬間涙が出た。やっと、やっと、戻ってきた。時間は通常のライブの半分以下できっちり50分。とても迷ったけれど来れてよかったと心底思った。8月にはRSRの代替的野外フェス、ロックサーキットin EZOで初めてsuper beaverを観て泣いた。ライブを、フェスを、バンドマンのMCを、自分が心から欲していたことを改めて実感した。
ここからは、平成28年に仕事でつながる人々へ向けた私的な文章。
ライブ熱がまったく冷めない。昨年は3年間でフェスを含む6つのライブに行ったことをネタにしたのだが、今年は4月から3月までの1年間で6つ。これは、もしかしてわたしの趣味かもしれない…。レキシ、RSR2017、夜の本気ダンス、打首獄門同好会+岡崎体育、高橋優、BRAHMAN+10FEET。さらに、3月末のWANIMAと4月の10FEETのライブはリセール待ち。子どもたちが自立したら、海を越えてフジロック、京都大作戦、アラバキなどに参戦することを夢見ているのだから、本格的に好きなんだと思う。
どのバンドが1番好きかと問われると、非常に迷う。今、1番勢いのある若手バンドのWANIMAは全曲好きだ。かなりエロい歌から、胸が熱くなる応援ソング、家族や友人への感謝まで幅広い歌詞の内容と、ラップ、レゲエ、メロコア入り交じった曲調は、今まで聴いてきたバンドで似ていると感じさせるものがないことに驚いた。ヤバいTシャツ屋さんとキュウソネコカミは、日常の何気ない風景を斬新に切り取った歌詞の内容は被る部分が多々あるが、4つ打ちのリズムがメインのキュウソとメロコアのヤバT。似ているようで似ていない。似ていないといえば、打首獄門同好会。この恐ろしげなバンド名を裏切る歌詞のほのぼのさ。ほのぼのした曲調後の、突然のデスボイス。なんだこれはとひっくり返りそうになった。岡崎体育に至っては、打ち込み口パクを逆手にとったステージ上のパフォーマンスが本当におもしろくて、MCだけでなく歌の途中で何度も爆笑。新しいタイプのアーティストといってもいいのではないだろうか。
今、若い人たちが誰かの真似ではない音楽を発信している。最初はマネだったのだろうけれど、さまざまなバンドをリスペクトし、色々なジャンルのアーティストの音楽や生き方に影響を受けて曲がつくられている。そのおかげで今、わたしたちは「新しい音楽」に出会うことができている。今の音楽にも、彼らが聴いてきた音楽にも、感謝の気持ちがわいてくる。一昨年まで聴いたことがなかったBRAHMANと10 FEETの対バンライブ。最高だった。
メロディックハードコアというジャンルは同じだが、骨太のBRAFMANに対してキャッチャーなサウンドも多い10FEETと毛色はかなり違う。しかし、ライブ中のMCやライブ後のお互いのTwitterなどをみていると、とても仲が良いことが伝わってくる。バンドのメンバー同士はもちろんのこと、アーティストたちの仲の良さをみていると、わたしたちは「混ざり合うこと」から生まれて生かされていること、「全ては尊敬と友愛」から始まること、そんなことを考えて温かい気持ちになる。
だから、ライブ通いはやめられない。
2022年RSR in EZOが復活する。体調を整えて参戦する予定だ。
最初の一音で涙腺崩壊することは想定内だが、新旧のアーティストたちの音のチカラによってもたらされる感動は想像をはるかに越えてくるのだろう。
今から胸アツだ。
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