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アンフォールドザワールド・アンリミテッド 16

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 高台の方から、イチゴとフータがひょうひょうと歩いてくる。
「あっ、ミッチがいる。おかえりーミッチ。なんかお取り込み中?」
「生き返ったか、しぶといなミッチ」
「おまえたちどこにいたんだ。ナニガシを取り逃がしてしまったではないか」
 芝生の上に仰向けになったミッチは、自分に覆いかぶさっているちかこをどうしたものか少し迷って、彼女の背中にそっと手を回しそのまま座り直す。
「ここにナニガシいたの? あっちだと思ってフータと追ってたんだけど」
「やっぱりー、俺もこっちだと思ったけど、イチゴがついてこいってゆうから。てゆうか、イチゴ大丈夫なの? ちゃんとセンサー働いてる?」
「うーん、どうも調子が」
 イチゴは眉間に皺を寄せて、なぜだか私のことを見た。それからすぐに気まずそうに目をそらす。
 ちかこはミッチの膝の上から降りて芝生に座り直し、眼鏡を外してフレームの歪みを直している。ミッチの胸に顔を押し付けすぎたせいで眼鏡が歪んだのだろう。目の周りと鼻の頭が赤くなっていた。

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1,330字
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2016年から活動しているセルパブSF雑誌『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』のnote版です。

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