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アンフォールドザワールド・アンリミテッド 4

 とりあえず安藤さんを保健室に突っ込んで、私とちかこはミッチの姿を探す。下足箱の前で、上靴を脱いでいる水色の頭を見つける。
「ミッチ……? イチゴか!」
「……ん、どうかした?」
 一瞬不機嫌そうな顔をし、でも私の焦っている姿を見て、イチゴは顔色を変える。
「学校の中でナニガシが出現した。ミッチが連絡とれないとかで怒ってたぞ」
「まじで? やばい。フータをシカトするために窓を閉じてた」
 イチゴが両目を見開き、虚空を見つめる。それからすぐに大声で
「体育倉庫! わかったすぐ行く!」
 と言い、私たちの目の前からその姿が消える。

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2016年から活動しているセルパブSF雑誌『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』のnote版です。

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