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Inventor Memo

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2024年9月の記事一覧

Inventor / ダイナミックシミュレーション / 構想設計で活用 (3)

引き続き、構想設計の時にダイナミックシミュレーションの機能を活用する方法を説明します。 旋回装置の構想設計での活用1. アセンブリ構成 図のアセンブリモデルで説明します。どちらも、Z軸周りに旋回しますが、片方は重心を通る軸(重心軸)を中心に回転(旋回)します。もう片方は、重心と離れた軸(偏芯軸)を中心に回転します。 偏芯軸周りの方がバランス悪く、回転トルクもより必要だと、直感的にわかります。が、具体的に違いを数値で出そうとすると計算が大変です。ダイナミックシミュレーショ

Inventor / ダイナミックシミュレーション / 構想設計で活用 (2)

引き続き、構想設計の時にダイナミックシミュレーションの機能を活用する方法を説明します。 移載装置の構想設計での活用7. 出力グラフ 出力グラフを使って、速度、駆動力などの情報を取出します。 位置 出力グラフのブラウザから、標準ジョイント→平面→位置フォルダを開きます。P[3] P[2] にチェックを入れると、図の様な位置の推移グラフが表示されます。グラフの上の数値は、時間ごとの位置を表しています。 ※ 曲線になっているのは、ジョイントプロパティの強制モーションの設定で

Inventor / ダイナミックシミュレーション / 構想設計で活用 (1)

構想設計の時にダイナミックシミュレーションの機能を活用する方法を説明します。 移載装置の構想設計での活用ここでは、図のような重量物を移載する装置を例にします。 質量1300Kgのエンジンブロックを図のように移載(上昇、水平移動、下降)する機構を設計するという想定です。構想設計段階では、この様なおおまかな仕様をより具体的なレベルに落とし込んでいきます。 片道の行程を4秒で移載する場合、まず、上昇・移動・下降時の速度、その速度を得るために必要な駆動力を求める必要があります。