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面接官に好印象を与える話し方?

なんか転職サイトみたいなタイトルになっちゃった。そんな大仰なことじゃないんだけど、先日転職活動を終えたので、その時に感じたことを書いてみようと思う。

転職終わってから何となく復習がてらサラタメさんのこの動画を見ていて、すごく納得の内容であった一方で、補足的な説明をついしたくなってきたのよね。

動画概要

この動画は、転職の面接はほとんどがこの流れだ、ということと、各項目で押さえておくべき要諦をまとめてくれている。

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それぞれの要諦は以下の通り。

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(いやあ、ここをスクショすれば動画の概要が分かる、という瞬間が来るのは気持ちが良いですな。素晴らしい動画だ)

敢えて私から補足したいこと

この動画を見た上で、これから転職活動をする人が何に困るか。

そもそも自分の話を整理できないとかもあると思うが、より普遍性の高いものとしては、
④でなかなかポジティブな理由にならない
⑤でいくつか質問を用意したけど時間が余ってしまう
等があると思う。
この2つについて私なりの考えを書いておこうと思う。

あと、これに追加して「面接の場で志望企業のネガティブな面について質問をしても良いのか?」といったところも気になる人が多いと思うので、動画の補足にさらに補足(笑)という形で書いておこう。

転職理由はどうしたらポジティブになるか

動画内でも言及している通り、「自分と現職、自分と志望企業を比べる」というのはとても重要な点ではある。

だが、例えば
「自分は今やっている仕事に加えて、その隣接領域にも仕事の幅を広げたいと考えている」
みたいな軸で考えた時、
「なので、現職には隣接領域の仕事がないけど、御社にはある」
と話が展開してしまうだろう。

よく見ると現職をネガティブに表現してしまっている気がしないだろうか。

こういう細かい点で悩む機会は多い。正直、上のような例であればそこまでネガティブな発言ではないのだが、受け取り手によっては「結局現職はダメって言ってるんだよな」という印象を持たれてしまう可能性がある。

こうした印象を持たれることの何が悪いかと言えば、
「この人、うちの会社に来たら来たで何か満足いかない点を見つけたら不満に思って、それを吐き出したり転職したりするんじゃなかろうか」
という疑いをもたれるという点だ。

これを回避するのに個人的に超おすすめなのが、

現職のネガティブな面をちゃんと言葉にして褒める

ということ。

そんなの難しいよ、と言われるかもしれない。
が、仕事の領域が狭いとか、同僚との人間関係が悪かったとか、どんなネガティブ面でも、うまいこと裏を返せばポジティブに捉えられることが多い。

上の例で言えば、
「現職に隣接領域がない」というネガティブ面は、
「現職でやっていた仕事の領域に集中することができる環境である」といえる。
これは、(私なんかまさしくそうだが)配属ガチャで興味のない部署に飛ばされるリスクが低いともいえる。
こういうポジティブ面があることを認識すれば、「1つの領域で専門性を磨きたい人には適していたと思うんですが、私はゆくゆくは領域を広げたいと考えていたので、今回転職することにしました」と、現職には現職の良さがあることを認めた上で自分の転職理由を納得してもらうことができる。

パワハラクソ上司が嫌でやめたりする場合なんかでも実はこれが使える。
「現職は伝統的な上下関係を重んじる社風なので、その関係の方が居心地が良い人には適しているし、自分がこの環境にいたことで、そういう価値観の人たちにとっての常識を学べたことはすごく良かったと思います。ただし、私個人としてはそうした上下関係の中で安定するよりも、(仮に自分の立場が不安定になるとしても)自分の実力を遺憾なく発揮して活躍できる場所で働きたいと思っているので、今回転職することにしました」
といったかんじだ。

私自身は面接を一社しか受けずに転職活動を終えたので、統計的に誰にでも刺さるとは私からは言えない。
ただ、その一社で3名との面接をする中で、こういう話をしたときに相手の表情が格段に明るくなったのを見て取ったし、
そのうち1名は明確に「私を社内で激押しするし、実は専門領域ちょっと違うけどうちのチームに欲しい!」と面接中に言ってくれるくらい気に入ってくれた。

もちろんここまで直接的な言葉をくれるのには、面接官のパーソナリティの問題もあるだろうし、他にも運よくマッチした点が多かったが故の総合的な結果であることは事実なのだが、
1つ確実に言えるのは、「現職を褒める」をした瞬間に面接官の表情が明るくなったということ。テレビ会議でも「あ、今刺さったぞ」というのが分かるくらいの表情の変化だった。

逆質問をたくさんする方法

もう1つの困りポイントが「逆質問」だ。

動画では、面接官が「部署は法人営業部」と言っていたことを引っ張って「法人営業ではどんな人が活躍されてますか」と質問するみたいな話をしていて、これはほぼぶっつけ本番だから大変、と話をしている。

これは確かにそうなのだが、個人的には工夫の余地があると思っている。

それは、
次回の面接官の所属と名前を事前に聞いておく
である。

これが通用するかどうかは会社によるかもしれないが、うまくいけばとても良い戦法になる。

特に、所属部署が聞き出せれば、その部署がどんな仕事をしているのか、最近ニュース(プレスリリースでも良い)になっているものはあるか、を事前に調べておくことができる。これがあれば、

「○○さんは××部ってことですが、××部って最近こんなことやってるんですよね? これ○○さんもやってるんですか?」

っていうところから、やってるならどんな役割なのか、その役割を担っていくにあたってのやりがい、難しいポイントは何か、あたりを聞いていけば軽く10分くらいは使える。
逆にやっていない場合は、「じゃあ○○さんはどんなことをされているんですか?」と訊いて、以下同じ流れで良い。

要は、その場で部署名を聞いてぶっつけで「その部署なにしてんすか?」と訊いてしまうと、リサーチが甘い人みたいに思われかねないが、事前に調べた情報を基に話を振れば、大して何も知らなくても「ちょっとは調べてきた奴」に評価が上がる

また、会社によっては個人名で検索すれば社員紹介や外部執筆記事が見つかる場合がある。場合によっては、求人サイトで前職情報なんかが載っていたりする。
この辺りを使って、「(前職があるのは知ってるけど)○○さんってずっとこの会社ですか?」からスタートして「前職から現職に来て、良かったことと悪かったこと」をそれぞれ訊いていければ、これでも10分くらいゲットできる。

いずれも、面接官個人への関心が示せるうえ、自分がその会社に入る上での聞き出しておきたい情報がある程度手に入るので良い。
社内の人間関係や社内の人が自分の仕事をどう評価しながら働いているか、逆に課題に思っていることとかね。

志望企業のネガティブ面の訊き方

最後に、逆質問の項目にさらに補足的な事項を1つだけ書いておこうと思う。全求職者が不安になる「御社のダメなところを訊いて良いのか」問題について。

「逆に質問ある?」と訊かれて、
「そりゃあるけど、実際パワハラ上司とかいないですか?とか訊いてもいいのかな?」と不安になることってかなり多いと思う。

でこれ、実際にそのまま訊くとあまり印象が良くない。
だがこれはネガティブなことを訊いてはいけないということではない。
むしろ求職者側にも企業を選ぶ必要があるわけだから、可能な限りどんなポジティブネガティブがあるのかを知るのは重要なことだと思う。

ただしその際に直接的な表現で訊いてしまうと、話す側も構えてしまう。

求職者「実際パワハラ上司っていないですか?」
面接官「(パワハラって人によって定義違うし、あるともないとも言いにくいなあ)基本的にはないですよ。少なくとも私は聞いたことがないですね」

こんなかんじ。構えられちゃうとこんな簡単な回答で逃げられる。
しかも「少なくとも私は聞いたことがないですね」という、実際にパワハラがあっても嘘じゃない微妙な回答のせいで、せっかく訊いた求職者にとって有益な情報は何一つないということになる。
さらには「答えにくいことを訊いてきた人」ということで印象がやや下がる。最悪だ。

実は、この時に意識することも、上の2つのポイントとかなり共通する。

まずは「現職を褒める」のところで書いた、
「ネガティブな面も褒める」を活用した訊き方だと、以下のようになる。

×「実際パワハラ上司っていないですか?」
○「御社の中で、伝統的な上下関係を好む人と、そこは比較的フラットな人だったらどっちが多いですか?」

まぁ「パワハラ上司」を「伝統的な上下関係を好む人」と言い換えていることに違和感を覚える人もいるとは思うので、ここの言い換え方は自身の納得する表現を見つけて欲しい。

ただ、上の例を見れば、受け手の印象がかなり変わることは明らかだろう。

次に、逆質問を活用してネガティブを訊く方法はこんなかんじ。上でもちょい触れてるけど。

「○○さんが××の仕事を進める中で、特に困ったことってありますか?」

こう訊けば、まだ個人の経験としての話を聞けるので、会社としてネガティブな面がある、という話をせずに済む。一方でこちらも「この人はこういうところでやりにくさを感じたんだな」とか「この手続きでこんな段取りいるのか」とかそういった情報が出てきやすくなる。


もちろん、面接で訊き出せる情報なんてそんなに多くないので、転職に伴ってミスマッチが起きるリスクはある程度承知しておく必要がある。
これは誰もが言う「入ってみないとわかんないこともあるよね」なので仕方ないと思うが、上のことを意識して話すことができれば、ある程度欲しい情報を手に入れつつ、相手にも良い印象を持ってもらえると思うので、転職志望者のみなさんにはとてもおすすめ。

なお、この記事は私の少ない経験を基に書いてるので、もし反論や質問等あればコメントください。

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