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朝のお話です。 明るくて、希望に満ちているはずだけれど、実は暗い夜の続きで、いろんな気持ちが入り混じっているようです。
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2020年10月の記事一覧

光の道

光の道

 天井は墨のように黒く、どこまでも続いていた。だから、壁は存在しなかった。さらには、床も、地面も"ない"のだった。下を見れば漆黒の闇が溢れ、僕は虚空に"はりつけに"されている。真上の天井には弱々しい白い電球があって、僕をぼんやりと照らしていた。

 正確には僕だけではなかった。首だけを動かして周りを見ると、遠い黒いもやの中に同じような体勢の「人間」を見て取れる。もっと遠くは闇に紛れてよく見えないが

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