いわさきちひろさんの絵が友人・息子くんにそっくりで、ご縁を感じた話。

 いわさきちひろ 兄弟 『母さんはおるす』(新日本出版社)より 1972年/Chihiro Iwasaki, The Young Brothers from “Kasan wa Orusu (Mother Is Not at Home)”, Shinnihon Publishing, 1972


 FBで見かけたいわさきちひろさんの絵が、私の友人の息子くんにそっくりで、その上その絵がなんだか切なくて、かわいくて、すっかりとりこになりました。今更ですけど! ここ数日いわさきさんの画集を鑑賞して、ふるふるとなんか淡い悲しいような気持ちがわいてきては、癒されています。

 きっとインナーチャイルドが癒されているのかも。
 理由はわかりません。

 もちろん、いわさきちひろさんを知ってはいましたが、女の子らしい女の子が好きそうな絵、とか偏見を持っていてあまりよく見たことがなかったのです。

 それで、FBのちひろ美術館(東京・安曇野)の紹介を見て、上の写真の左男の子があまりに友人の息子くんに似ているので、友人・お母さんに似てませんか? って聞いたら「そのまま。●●(息子くんの名前)です」と言われ、すっかり嬉しくなりました。お母さんのお墨付きで、なおかつお母さんも大変気にいってくれたそうです。
 
 でもまだこの絵が挿入されている絵本『母さんはおるす』を読んでいないのです。
 この本は、ベトナム戦争のさなかである1972年に出版。原作はベトナム人の作家、グェン・ティ。

ベトナム戦争のなか、祖国を守るために日々戦場に出かけていく母親と、その帰りを待ちながら、たくましく生きる5人の姉弟の生活を描いた物語です。

 いわさきさんが戦争をテーマにした絵本3冊も制作されていたことも、知らずでした。
 それで、もし、今生きていらして、毎日子供たちが虐殺されているパレスチナの状況をご覧になったどうされただろうとも、ふと思いました。世界中の人たちが怒り、抗議や支援をしても一向に止まらない虐殺。流れてくる写真や動画に心痛めながらも、無感覚になってしまいそうな日々。みんな深いところで傷ついていて、それは自分の中の子供もそれに反応して傷んでいるんじゃないんでしょうか。
 8月8日はいわさきさんの御命日でもあったとか、なにか不思議なご縁を頂いたようです。

一番かわいそうなのは子どもだと思うんです。
どこが犠牲になるかというと一番弱い者が犠牲になる。
それを思うと胸が痛くて、……。いわさきちひろ 1972年
 


 とり急ぎ、『母さんはおるす』と『戦火のなかの子どもたち』は読みたいと思います。

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