【余談】西部劇を90本観た話、映画の話。
先日長旅から帰ってきて、
自分の写真フォルダを見返していたら面白いものが出てきた。
大学の卒業論文。
すごく苦労したなあ笑
タイトルは、
"The Research on Justified Criminality of Outlaws, Jesse James and Billy the Kid: From the Analysis of the Mythicization in Movies, Dime Novels and Journalisms in the Old West"
(アウトロー、ジェシー・ジェームズとビリー・ザ・キッドの正当化された犯罪についての研究: 映画、ダイムノベル、西武開拓時代のジャーナリズムにおける神話化の分析より)
。。。
今思えばだから何だっていう内容すぎる笑
これを自由に書かしてくれた先生優しすぎるよ。
大学の最後の年にコロナ禍になったのがきっかけで、映画を観はじめたんですが
それまで映画って、イオンシネマで上映している映画とか金曜ロードショーで放送してるジブリとか、マーベル作品が自分にとって全てだと思っていました。笑
コロナになる直前に卒業旅行でインド1ヶ月旅を予定していて当日空港まで行ったけど、ちょうどパンデミックが始まったという時でフライトがキャンセルになりとんぼ返りした当時。
あの日完全に海外との繋がりを物理的に断たれて、日本で就活しておらず卒業後ふらっと海外に職を探しに行こうかなと思っていた私の道は閉ざされることに...。
そしてコロナ禍の最後の一年の大学生活は、引きこもって生活。
そんな時に出会ったのが映画です。
友達がとても映画好きだったので、度々映画館に一緒に行ったり話を聞いたり、徐々に映画界隈に足を踏み入れていた中
その年の7月に観たマーベルの「スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム」(相変わらずマーベル)に出演していたジェイク・ギレンホールが若い頃の作品
「ブロークバック・マウンテン」(05)
に出会いました。
この作品を観た当時、本当に今までにない感動と涙の感情をもらったのを覚えています。
カウボーイ同士の許されない恋愛という今までに観たことのないジャンル。
もう観た後は号泣号泣😭
これまで映画で号泣したことなんてほとんど無かったし、子供の頃からハッピーエンド以外は嫌いで、登場人物たちが幸せになれないのが許せませんでした笑
なんでそういう結末になっちゃうの!!って。
ブロークバック・マウンテンは、勿論悲しいけど悲しいストーリーの中にある美しさ、映画としての演出、音楽全てひっくるめて
映画ってこういうことだったんだ!
と漠然と思わせてくれたきっかけの作品になりました。
そして、
大自然の中で行きるカウボーイとそのファッションに惹かれて
私もカウボーイになりたいと思いました笑
それまでアメリカって、みんな留学先に選ぶし当たり前な大国すぎて深く関わるのは避けていたんですが、
カウボーイをきっかけにアメリカが大好きに。
ここから西部劇を未漁る生活が始まります笑
大学の卒論テーマを決めなければいけないのもその時で、アメリカに関連するテーマを探している超偶然なタイミングと相まって
自ずと西部劇が卒論のテーマに落ち着いた次第です。
西部劇はフィクションでありフィクションではない、アメリカのマッスル的な強さと西武開拓の歴史を象徴するもの。
自由に荒野を駆けるカウボーイたちが、コロナ禍で不自由に生活する自分にとってとても憧れに思えたのかもしれないです笑
そして現代西部劇から観始めたり、卒論用の参考書を読んでいるうちに、最盛期の40-60年代のスターたちが出ているアメリカのウェスタン、はたまたイタリアの西部劇、マカロニウェスタンがあることなどなど知りどっぷりとその世界にひたっていきました。
卒論と同時進行で西部劇を数十本観て行く中で、アメリカの60-90年代の映画も見始めて、
アメリカンニューシネマ、ベトナム戦争映画、ギャング映画、香港映画
等々にもハマり...
こうなったらもう止められません笑
急激に映画偏差値を上げはじめ
コロナ禍で500本は観たと思います。
西部劇は現在91本目。
そしてコロナで海外就職という選択肢が無くなった自分は日本で働くなら映画業界以外行きたくないという思いで、映画配給会社への就職も決意しました。
そうして東京に行き、映画配給会社に運良く就職。
運良くベルリン国際映画祭やカンヌ映画祭に行かせてもらったり
ミニシアター、シネコンに通い詰める日々。
コロナ禍で私の人生を象徴することになった映画だったんですが
不思議なことに事実上コロナ終息を迎えた今は
全く前ほど観ていない😂😂
生活の中心だったのが、趣味の一部に落ち着いたなと。
それどころかあれだけ観た西部劇の内容やせっかく勉強した歴史も忘れかけていると、
卒論を見返して思いました。
来年は絶対にカウボーイに会いにアメリカに行くと決めているのでまた映画観返したり、
まだ観ていない名作を徐々に見始めた今週です。
気になっている新作西部劇は
ウォルター・ヒルの新作で大好きなウィレム・デフォーが出演している
「Dead for a Dollar」と
今年カンヌ上映されたペドロ・アルモドバルの短編で、大好きなイーサン・ホークとペドロ・パスカル出演の同性愛を描く
「Strange Way of Life」
こっちはカンヌに行った時に大きな看板に遭遇
旅に出ている間に東京国際映画祭で上映されてた😢
一般公開されるのを願ってます!!
私の好きな映画10本
1本目
「ウエスタン」(1968)
監督:セルジオ・レオーネ
2本目
「プラトーン」(1986)
監督:オリバー・ストーン
3本目
「男たちの挽歌」(1986)
監督:ジョン・ウー
4本目
「リオ・ブラボー」(1959)
監督:ハワード:ホークス
5本目
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984)
監督:セルジオ・レオーネ
6本目
「スカーフェイス」(1983)
監督:ブライアン・デ・パルマ
7本目
「恋する惑星」(1994)
監督: ウォン・カーウァイ
8本目
「イン・ザ・スープ」(1992)
監督:アレクサンダー・ロックウェル
9本目
「ブエノスアイレス」(1997)
監督:ウォン・カーウァイ
10本目
「続・夕陽のガンマン/ 地獄の決斗」(1966)
監督:セルジオ・レオーネ
映画を盛り上げてくれる音楽の存在は欠かせないと思う派です。
中でも幼なじみのセルジオ・レオーネとエンニオ・モリコーネのコンビは伝説ではないかと崇拝してます笑
オーバーすぎるカメラワーク、映画を撮ってるんだと言わんばかりの映画、そのシーンのためにある音楽
「ウエスタン」(ワンス・アポン・ア・タイム・インザ・ウェスト)とか「男たちの挽歌」は特に大好きです。
余談の中に余談ですが、
男たちの挽歌が好きすぎて香港にロケ地巡りに行きました!
こういう映画ってあの時代だからこそ。
もう生まれることってないだろうなぁと思う。
色んな意味で人生観を広げてくれた映画に出会えてほんとうに良かったな。
みなさんの好きな映画、教えてください
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