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『TENET』(2回目)を見たんだけど

逆行状態で未来に埋められたタイムカプセルを順行しているセイターが掘り出して中の金塊を自分のものにするの無理じゃない?

去年の秋くらいに公開されて話題になってた映画『TENET』。

自分も劇場行って観てました。

で、最近もう一回ちゃんと見たくなったのでプライムビデオのレンタルで2回目を見てたときに湧いてきた疑問が一番最初に書いたやつ。

ここから先は『TENET』を見てる前提で話しますね。

本作の悪役であるセイターが未来人のためにアルゴリズムを集めていたことが明かされたときに同時に明かされたのが、その報酬として未来人から金塊を受け取っていたことである。

そしてその手段というのが、「セイターが現代で埋めたタイムカプセルに、未来人が報酬を入れて逆行させ、過去に送られてきたものを改めてセイター(の部下)が掘り出す」というもの。

これ、改めて考えると不可解なのだ。

劇中、セイターが部下から掘り出した金を受け取るシーンがある。

その際、セイターはもちろんのこと、その荷を持ってきた部下も明らかに順行していた。

そしてセイターが金塊の上に手をかざすと、その金塊は独りでに浮き上がってセイターの手の中に収まっていった。つまり、その金塊は逆行していたのだ。

そのことを素直に解釈すると、逆行状態で埋まっていたタイムカプセル、ひいては中の金塊を、部下たちは順行状態のまま掘り出し、持ってきたということになる。

始めは素直に受け入れていたのだが、よくよく考えたらおかしい。

だってよく考えて欲しい。逆行している金塊の目線から見ると、順行しているセイターの部下の動きは全て逆方向に見える。つまり、順行しているセイターの部下が“掘り出す”という行動は、金塊の目線からは“埋める”という行動に見えるわけだ。

金塊は未来で“埋められ”ている。当然そのときには既に逆行しており、そのまま金塊は時間を遡って現在まで地面の中に存在し続ける。そして現在でセイターの一味に見つかり“掘り出され”るのだが、その際、前述したようにセイターの部下は順行したままなのだから、金塊の視点では“埋められ”ているように見えるはずだ。

そう、こうやって金塊の視点で考えると、金塊は未来と現在で二度“埋められ”ていることになる。

そんなことってあるか?

この矛盾を回避する方法として唯一思いついたのが、「回転扉を通ってから掘り出しに行き、掘り出したら再び回転扉を通る」というものだが、その場合、金塊がセイターの手の中に収まる描写と矛盾する。埋まっている段階では金塊は必ず逆行しているはずなので、掘り出された後で回転扉をくぐったとしたら順行状態に戻るはずだ。順行している金塊が浮き上がるはずがない。

わからない。これは自分の理解が足りないからなのか。だとしたら誰か知恵を貸してください。

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