見出し画像

右往左往しながらもwithコロナという生き方に着地する世界経済

中国、武漢でブレークアウトした2月からあっという間に時は過ぎ、悲観論や楽観論が感染者数推移とともに浮き沈み、そして客観的なデータや政策が一通り出てきて、以前とは違うけれどやや平穏化した経済活動への足がかりが見えてきつつある5月中旬であります。

①5月の各国の反応

世界的に封鎖解除や、経済活動再開といったニュースも出てきましたが、どちらかというと感染リスクより経済犠牲のリスクが高まってきたので追いやられるように活動制限解除というパターンです。

アメリカでは選挙間近ということもあり再開ともいわれていますがまあ同じような状況。

その他の国は下記参照

中国寄り態度などDISられ尽くしているWHOですが相変わらずお元気のようです。

翻って日本では自粛の効果か感染者は順調に減っており、不確定情報もありますが他国に比べると非常に安定感があります。でも”ゼロ事故”目指す日本らしくそうやすやすと解除してくれませんよねえ。

とはいえ、あれっ、なんかもうコロナ終わるんじゃね、というマインドからか、5/7からは一旦、小康状態というか外出が増えてきている印象です。

都心、地方都市中心部以外では、5/11から学校再開したり、気にはしながらもレストランに行ったり・・・など、自治体によって対応差が顕著になってきています。

②withコロナを受け入れて移行する経済

これらのような、地域ごとによる政治的決断が良い悪いというのは置いといて、「そういう世界に移行しているんだなあ」という息吹を感じます。

飲食店がテイクアウトに転じたり、それを支援したいという思いや、企業経営の危機感、または自粛疲れからのメンタルヘルス的な意味合いから、第一次自粛に対する反応が表面化し、それぞれの地域が異なる疫病リスクや経済リスクを天秤にかけて、トップがしかるべき判断をしていくというのは、これまでの”お上”経済からの脱却という意味ではすごく良いことだと思います。大阪がロールモデルっぽい感じですが。

しかし同時に経済対策の効果が生活保護のように限定的であると、”お上”への期待を諦め、「新しい生活様式」を受け入れ、BEACHと評される、コロナでダメになる業種から生き残る業種への資本・労働力移動や、都市部を諦め地方都市に散るといったような行動にしぶしぶ移行せざるを得なくなり、気づけば「withコロナ」と評される人間の活動に落ち着いていくのだろうと推測されます。まだ受け入れるには抵抗がある「新しい生活様式」だと思いますが、国内方々や各国のメンションを見ていると高い確率で実行される雰囲気です。

緊急経済対策の名目で現金給付が各国で行われていますが、これもベーシックインカム制度の入口みたいな雰囲気があり、実際の運用はまだ模索中ですが、これも併せて人々の生活様式に大きな影響を与えそうです。これを後押しする、というとニワトリ卵かもしれませんが、給付を連続的なものにする不況入りのデータもいろいろと明らかになってきています。

③展開速すぎるけどやはり不況につながっていくデータと価値の変化

2020年からの不況は噂されていたものの、まさか疫病でというのはブラックスワンでしたが、すでに突入してしまったものは仕方ない。

アメリカでの実質的な失業率が50%に迫る現状でも、経済対策によりなんとなく大丈夫になるんじゃないかという雰囲気がまだありますが、もういろいろと異次元な面白グラフが出すぎてて「全く分からない」状態であります。

リーマンショックの時も危機的と叫ばれていましたが、結局資金供給等で先延ばしにされ、ついに再度激しい形でカミングバックという風な状況です。

まあ結局マネーサプライ増やせば乗り切れるでしょという部分は今回もあり、お金が増えすぎてインフレに陥るかはわかりませんが、人々が「お金」に対する価値を感じなくなってくることで実質的に資本主義が形骸化してしまうかもしれません。「お外に出れない」ことでモノ、コトの価値が大きく変わる感覚の片鱗は、ここ1か月の自宅待機でなんとなく感ずるところはあったように思います。

消費行動の変化は、いま出てきている企業決算なんか見てると大変興味深いものがあります。

④中期的な見通しと心構え

ここからは確度60%ぐらいと思ってる個人推測です。

6~8月:経済活動の制限が段階解除され、対人距離や大人数集会(店舗飲食含む)を除いて平常時に近い活動ができる

9~2021/2月:第2波、再びウイルスの感染が懸念、あるいはウイルスが再活性化され、制限モードに入り巣ごもりに移行。再び経済的なマイナス影響が拡大し本格的に不況入り

2021/3~6月:第3波、再度感染流行、ワクチン開発・沈静化への期待。以降、多くの地域で本格的に生活様式が移行する。

タイムライン的には、コロナと比較されることが多い1918年のスペイン風邪をトレースしています。

第1波は1918年3月にアメリカのデトロイトやサウスカロライナ州付近などで最初の流行があり[42]、アメリカ軍のヨーロッパ進軍と共に大西洋を渡り、5月から6月にヨーロッパで流行した。
第2波は1918年秋にほぼ世界中で同時に起こり、病原性がさらに強まり重篤な合併症を起こし死者が急増した。
第3波は1919年春から秋にかけて、第2波と同じく世界で流行した。さらに、最初に医師・看護師の感染者が多く医療体制が崩壊してしまったため、感染被害が拡大した。

これに加えて、覇権を拡大する中国と、アメリカ、ヨーロッパの争い(物理的か経済的か、あるいは両方か)、原油を巡って激化する中東なども懸念されますが、それらを差し置いても、異次元の経済データや政治的対策、企業国有化やミクロの行動変化など、ものすごいスピードで変化していく2~3年になると思われますが、各自打ち破ったりしがみついたり捨てたり飛び込んだりしながら乗り越えていければと思います。

ご安全に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?