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背景理解


みなさん、アニメ「メジャー」を見たことはありあますか?

「メジャー」は、数ある野球マンガの中でも名作と言われる作品のひとつです。

主人公「茂野吾郎(旧姓:本田吾郎)」の、幼少期からプロ引退まで、野球を通して描かれるヒューマンヒストリーは心惹かれるものがあります。僕はずっとサッカー一筋でしたが、マンガは結構野球派です。

特に「メジャー」は、主人公の野球に取り組む姿勢と、その想いから飛び出す名言も多々あり、心に刺さる場面がたくさんあります。

今日は、そのワンシーンをピックアップしてみたいと思います。
知っている人からしたら「は?なんでそこ?」と思うかもしれませんが、自分の人生経験からふとこのシーンを思い出したので、アウトプットさせていただきます。


相手の背景を理解する大切さ

ピックアップするのは、小学生編の日常のワンシーン。

相手チームである寿くん、京子ちゃんと3人で雑談をしていた時のこと。
ふと吾郎が、京子ちゃんの投球フォームがメジャーリーガー「ジョー・ギブソン」と似ていることに触れます。
ちなみに、ジョー・ギブソンは日本でも何年かプレーしたことがあり、その際対戦した吾郎の父親 (吾郎の父はプロ野球選手でした) を、デッドボールで殺めています。
それが、吾郎が幼稚園の出来事。

月日は流れ、小学四年生になった吾郎。
そして取り上げるこのシーン。

京子ちゃんはジョー・ギブソンの大ファンだったらしく、投球フォームも真似ていたのだそう。

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このシーン。

京子ちゃんは、大ファンであるギブソンが十字架を背負ってしまったことに対して同情しています。そこには、ギブソンに対する愛情が見えます。

「あんなの避けられない方が悪い」


もし自分が吾郎の立場だったら、どう思うだろう?
自分が父親をデッドボールで亡くし、「避けられない方が悪い」なんて言われたら?

逆に、京子ちゃんの立場だったらどうだろう?
自分が軽く発した言葉で、相手を深く傷つけてしまったら?

ギブソンのデッドボールで死んだのが吾郎の父親と知っていたら、京子ちゃんは絶対にこんな発言をしなかったでしょう。

相手の背景を理解していなかったばっかりに、全くそんなつもりがなくても相手を傷つけてしまうこともあるんです。

他者理解

これと全く同じことが起きることはないでしょうが、ここから学べる人間関係はあると思います。私たちは、何気なく人と接しています。言葉を交わしています。その相手の背景を、自分はどれだけ知っているだろうか?

背景を理解せずして相手を理解することは難しいです。
相手を理解せずして信頼を育むことも難しいです。

言葉には大きな力があります。
相手を励ましたり、喜ばせたりすることもできれば、深く傷つけることもできます。

全く同じ言葉でも、全然違う受け取り方をすることもあります。そこには、そう受け取るに至った背景が相手の中にあり、それを理解すると、また相手の見方が変わったりもします。

だからこそ、一面から相手を判断しないで、理解に努めること。それって大切なことなんじゃないかなって思います。人は、自分の判断軸を持っています。それは、その人が長い年月をかけて作り上げてきたものです。そのモノサシだけで物事を見ると、理解できないことはたくさんあります。


人だけでなく、世の中もそう。

国同士の争いだって、背景をちゃんと理解した上で発言している人がどれだけいるだろうか?それも、この国から見た一面の歴史だけでなく、多方面からの視点を持っている人は少数だと思います。僕は恥ずかしながら、歴史の勉強はあまりしてきませんでした。「過去の勉強をして何になるの?」そう思っていたからです。ただ、

社会人になって「今を理解するには、今に至った経緯を知る必要がある」と感じるようになりました。だから今、近代史の勉強をしています。

今よりもっと、たくさんの人を理解できるように。

この国のことを少しでも考えれるように。

背景理解に今日も努めていきます。


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