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神戸ってどんな街?


はじめまして、フリーランスライターの中田優里奈といいます。

関西を中心に観光やグルメジャンルの取材記事を書いていて、2021年からは神戸市の公式観光サイト「 FeelKOBE」でも記事を書いています。

神戸を取材する機会が増え、有名な観光地は年に何回も仕事で行く、なんてことも多くなりましたが、まだまだ神戸について知らないことはたくさんあります。

そこで、神戸について調べたことを忘備録がてらnoteで紹介することに。神戸に興味がある人はもちろん、興味がない人も記事をきっかけに神戸に興味をもってもらえたら嬉しいです!

さて、記念すべき第1回目のテーマは「神戸ってどんな街?」。神戸の歴史や9つの区、特産品などについて紹介します。


いつできた?神戸の歴史

神戸市ができたのは、1889年(明治22年)4月1日。神戸区に葺合村、荒田村を合併して生まれた街です。

当初は中央区と兵庫区の一部しかなく、面積は約21㎢と現在の神戸市よりも随分と小さな街でした。

それから、市域が拡大したのは戦後のこと。1947年(昭和22年)から1958年(昭和33年)にかけて周辺の町村と合併して、市域を広げていきました。

摩耶山上から見た神戸の街

また、昭和40年代以降には「ポートアイランド」や「六甲アイランド」といった人工島が海上に建てられ、さらに神戸市の市域は拡大。

現在の神戸市の面積は 557.05k㎡ということですから、神戸市が誕生した当初の約21㎢に比べると、市域がとても大きく拡大したことが分かります。

縁結びのご利益があることで知られる「生田神社」

ちなみに、「神戸」という地名は、神戸三大神社のひとつ「生田神社」をお世話するための家「神戸(かんべ)」から名付けられた説が有名。「かんべ」がなまって「こうべ」と呼ばれるようになったそうです。

神戸にある9つの区と人口データ

神戸市は、東灘区、灘区、中央区、兵庫区、北区、長田区、須磨区、垂水区、西区の9つの区で構成されています。

神戸市全体と、各区の人口・面積データは以下の通り。

  • 全体:557.05k㎡(1,498,825人)

  • 東灘区:34.03k㎡(210,451人)

  • 灘区:32.66k㎡(135,916人)

  • 中央区:28.99k㎡(149,059人)

  • 兵庫区:14.67k㎡(109,717人)

  • 北区:240.29k㎡(205,804人)

  • 長田区:11.36k㎡(93,083人)

  • 須磨区:28.93k㎡(154,793人)

  • 垂水区:28.11k㎡(207,990人)

  • 西区:138.01k㎡(232,012人)

※( )内は人口、データは神戸市の「毎月推計人口」(2023年12月分)を参照

神戸ポートタワーがあるメリケンパークや南京町、北野異人館街など「神戸といえば!」な定番の観光スポットが点在しているのが中央区。

六甲山は灘区、灘五郷の酒蔵や六甲アイランドは東灘区にあります。

六甲山上へ向かうときに利用する「六甲ケーブル」。レトロデザインがかわいい
東灘区にある「白鶴酒造資料館」

兵庫区の新開地は、かつて「東の浅草、西の新開地」と呼ばれ、劇場や映画館が数多く立ち並ぶ歓楽街として有名でした。

新開地にあるミニシアター「パルシネマしんこうえん」
そばめし発祥の店「お好み焼き 青森」のそばめし

また、長田区は神戸のご当地グルメ「そばめし」をはじめ、粉もんグルメが楽しめる街。漫画家の横山光輝さんゆかりの街でもあり、駅前には横山さんの代表作「鉄人28号」の巨大モニュメントが展示されています。

鉄人28号のモニュメント

面積で比べると、一番広いのが北区で神戸市全体の約44%を占めていて、次が西区という順番。北区や西区は緑が多く、農業も盛んな地域です。

西区にある「神戸ワイナリー」ではブドウの栽培もしている

▼こんな里山もありますよ!

国営明石海峡公園 神戸地区 あいな里山公園

そのほか、北区には「日本三名泉」と呼ばれる有馬温泉や、西日本最大級の「道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク 大沢(おおぞう)」、西区には神戸市内で唯一の国宝を所有する「太山寺」があります。

道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク 大沢

「源氏物語」や「源平合戦」にも登場する歴史深い街である須磨区、「まるでジブリのような景色が楽しめる」と話題の塩屋や、兵庫県内で一番大きい前方後円墳「五色塚古墳」がある垂水区など、神戸の中心部以外にも見どころがたくさん!

五色塚古墳

「港町」のイメージが強いかもしれませんが、海と山に囲まれた神戸には、いろいろな顔があり、あちこち遊びに行ってみるとおもしろいですよ。観光地もコンパクトにまとまっているので、日帰り旅行にもおすすめです!

スイーツにパン、レトロ建築など散策が楽しい街

大正12年創業の老舗店「伊藤グリル」のビーフシチュー

明治時代の開港以来、国際拠点の一つとして発展してきた神戸の街には、外国の文化が根付いています。

食に関しても洋菓子やパン、洋食、中華をはじめとする多国籍料理などクオリティが高いお店がたくさんあるので、神戸に遊びに来たら、ぜひ神戸グルメを楽しんでみてください。

「PATISSERIE TOOTH TOOTH」のシャペロン。ワインなどお酒のお供にもおすすめ
サクサク食感とバターの香りがたまらない「カフェ・オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」のクロワッサン

特に、私は洋菓子とパンが大好きなので、おいしいお店があちこちにあるのは「神戸に住んでてよかった!」と思うところ。オシャレなカフェも点在していて、街歩きも楽しいです。

ドイツパンを日本に広めたことで有名な「フロインドリーブ」。生田町にある店舗は教会をリノベした建物がすてき
現在は耐震工事のため長期休館中の「風見鶏の館」

また、「旧居留地」や「北野異人館街」など、開港当時の面影が残るレトロ建築が集まる街並みは写真映えするスポット。記念撮影を楽しむ観光客の方も多く、映える写真が撮りたい!という人にもおすすめです。

神戸の特産品ってなに?

「特産品」とは、その地域を代表するもののこと。「神戸の特産品は?」と考えて、私が最初に思い浮かんだのは

・神戸ビーフ
・灘五郷の日本酒
・神戸ワイン
・そばめし
・味噌だれ餃子
・炭酸せんべい

と、この辺りだったのですが、せっかくなので以前神戸市の公式noteを読んでから活用してみたいと思っていた神戸市中央図書館のレファレンスサービスを利用して詳しく調べてみました。

すると、上記以外にも

・兵庫ののり
・神戸ウォーター
・有馬籠
・有馬筆
・メリヤス針
・ゴム
・神戸ケミカルシューズ
・兵庫マッチ
・薩摩焼
・ビーズ・バッグ
・プラスチック・オーナメント

といったものも、特産品として書籍などで紹介されていることが分かりました(資料もたくさんピックアップしていただき、司書さんのすごさを実感…!)。

「そういえば」というものから、「これも神戸の特産品なの?」と思うものまであったので、もっと詳しく調べてみるとおもしろそうです。

南京町にある「元祖ぎょうざ苑」の味噌だれ餃子

ちなみに、私は生まれてから神戸や神戸周辺にずっと住んでいましたが、「神戸は味噌だれ餃子が有名」と知ったのは神戸の取材仕事を始めてからでした。そういった「地元民だけど知らなかった!」に出会えるのも、この仕事のおもしろさです。

これから神戸をもっと深掘りして、「神戸の魅力をより多くの人に発信していきたい」というのが今年の目標(月4本くらいのペースで投稿したい…)。

どうぞ、これからよろしくお願いします!

<参考文献>
・『五国豊穣兵庫のうまいもん巡り 特産食材&滋味レシピ』
・『兵庫の特産』
・『食文化と地域社会』
・『兵庫県の特産工業』
・『特産ぱとろおる』
・『全国特産品案内』
・『観光資源要覧第3編 観光土産品・特産品』

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