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「もうすぐ春小日記」


★ 1月24日 日曜日
外から力が働かない時、
物体は、静止し続けるか、
等速度運動をし続ける。

だから燃料が無くなっても、
惑星探査機は、秒速数十㎞の速度で飛び続けているし、
人工衛星も、地球の周りを何十年も
周回している。

運動の第一法則、または慣性の法則とも言いますが、
ニュートンは、このことを
遥か昔に予見し、
ゆるぎない盤石の自然法則を打ち立てていた。

〇〇は不滅、とか言いますが、
自然がある限り、
ニュートンの名こそ、不滅。

★ 1月25日 月曜日
力とは何か、と訊かれても、
その本質を説明することは
難しい。

が、ニュートンは、
物体の運動状態を変えるものが力であり、
その物体の質量と加速度をかけたもの
と定義した。

このことを、運動の第二法則と言いますが、

リンゴも人間も、
地上の万物はみな、その質量に比例して
鉛直下方に重力を受けており、
その重力の大きさは、
物によってすべて違っていて、

床や地面がないと、
同じ加速度、同じ速度で、
落下していきます。


★ 1月26日 火曜日
この世に単独で存在するものはない。

だから必ず、他との相互作用、
言い換えれば、
いついかなる時でも、作用反作用が生じている。

こうして座っている時や
立っている時でさえ、

自身の重力の反作用が、
床や地面から押し返され、

その2力のつり合いによって、
落下せずに、静止し続けることができる。

何もこうした物理的な現象、側面だけでなく、
作用に対する反作用は、
あまねく存在していると思う。


★ 1月27日 水曜日
この季節、
以前は、雪が降り積もっていたのに、
今は、雨。

だが、雨後の空気の中に、
どこか春の気配が感じられる。
陽射しも、次の季節の到来をいち早く告げている。

地球は、秒速30㎞で、休まず着実に
太陽の周りを公転している。


★ 1月28日 木曜日
春という字は、
三人の日と書く。

父と母と子どもが
満開の桜の木の下で、
弁当を広げ、食べている姿
が思い浮かぶ。

あの頃は、
あちこちの棚田に、
ピンクのじゅうたんが敷き詰められたように
レンゲソウがいっぱい咲いていた。

その節句の習わしも
いつしかなくなり、
棚田も消えた。

単なる郷愁、感慨かもしれませんが、
それ以上に、
変わりゆく日本の風景の
記録でもあります。


★ 1月29日 金曜日
弁当箱といえば、今や
安価で大量生産できる
プラスチック製のものが定番だが、

以前は、薄い木で作られていた。

節句や運動会など、
その薄い木の蓋を開けると、

セリの入った巻きずしや、卵焼きなど
いろんなごちそうが詰まっていて、

弁当箱の木の香りとともに
懐かしい情景が、よみがえってくる。

使われなくなったものは
すぐに土にかえる
昔の、そぎ弁当。

プラスチックの怖さを知った今、
林業と再生利用の観点からも、
木の良さの復活を願うものです。

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